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白糸台監督「よーし集合!」 「「はい!」」ザザッ 白糸台監督「もう合宿も終わりが近い、というわけでこれからは初日のように白糸台2VS三箇牧2での試合を行ってもらう」 白糸台監督「適当に相手を見つけて卓に入ってくれ」 白糸台監督「では、解散!」 京太郎「はぁ…これで合宿も最後か」 京太郎「どの卓に入ろうかな……」 郁乃「~♪」ポワポワ 明華「~♪」ポワポワ 淡「……」ジーッ 京太郎「よし、あっちの方に行こう!」ガシッ 淡「ねえ、ちょうどいいから打っていかない?」 京太郎「い、いえ、遠慮しておきます」 淡「え?打ってくれるの?やったー!」 京太郎「言ってねえよ!」 郁乃「じゃ、サイコロ回すで~」 京太郎「ちょっと待って!」 ポンッ 明華「アキラメロン」 京太郎「諦められるかっ!」 開局 京太郎(なんだ……?) 京太郎(俺の腕が唸らない……!) 郁乃(おかしいな~) 明華「~♪」 京太郎(でも、来たか) 京太郎「ツモ!3000・6000!」 東2局 明華 19000 親 郁乃 22000 淡 22000 京太郎 37000 明華「~♪」 京太郎(少し動いてきたけど…なんだか寒い…)ガタガタ 淡(なんか今一ね~) 郁乃「おお、来たで~」 郁乃「ツモ!面混一通ダブ東ドラ3で~12000オールや~」 京太郎「は!?」 東2局1本場 明華 7000 親 郁乃 58000 淡 10000 京太郎 25000 明華「~♪」 郁乃「っ!」ゾクッ 郁乃(なんやこの感覚……) 京太郎(うわー聴牌できねー) 郁乃(あかんなぁ~) 郁乃(こんな流れは早く切らせてもらうわ~) 郁乃(ちょうどあの子も聴牌したみたいやし)トン 明華「ロン!ピンフのみデ1000!1本場で1300!」 東3局 明華 8300 郁乃 56700 親 淡 10000 京太郎 25000 全員ノーテンのため、流局 明華「~♪」 郁乃(なんやこの歌…) 京太郎(頭がグラグラする…) 淡「あーもー!」 東4局 明華 8300 郁乃 56700 淡 10000 親 京太郎 25000 明華「~♪」 京太郎(今はなんともないみたいだな……) 京太郎(この隙に……)スチャ 京太郎(よし、来た!) 京太郎「ツモ!ツモのみで500オール!」 菫「ロン(物理)12000」ザシュッ 宥「うっ…痛いよぉ……」グスッ 咏「あーあ、泣かせちゃったー」 菫「す、すまん、そういうつもりじゃなかったんだ」アセアセ 東4局1本場 明華 7800 郁乃 56200 淡 9500 親 京太郎 26500 明華「~♪」 京太郎(また……) 淡(なによ…これ) 郁乃(これ以上は少し、しんどいから)トン 明華「ロン!1000!」 郁乃(仕掛けさせてもらうで~) 【身代わりの幻影】発動! 聴牌判定まで戻ります 東4局1本場 明華 7800 郁乃 56200 淡 9500 親 京太郎 26500 郁乃「ふぅ……」 明華「??」 淡「どうしたの?早く取りなよ」 明華「う、うん」スチャ トン 郁乃「私の番やな~♪」スチャ 郁乃「あ、揃ったわ~」 京太郎「え?」 郁乃「ツモ~地和で8100・16100や~」 淡「ち、地和!?」 ざわ……ざわ…… 咏「へぇ~地和かーわっかんねーな」 やえ「よそ見をしている場合か?」 やえ「リーチ!」 咏「あ、それロン」 終局 郁乃 88500 京太郎 10400 淡 1400 明華 -300 白糸台監督「よーし、これで全部終わったみたいだな」 白糸台監督「じゃあ焼き肉いくぞ、焼き肉」 京太郎「焼肉の時間だあああああ!」 京太郎「どんどん焼いて行こう!」 明華「それ、焼きぇてルヨ」 京太郎「あ、はい」 明華「ありがと、はむっ」 明華「おいしす~」 京太郎「そういえば、雀さんって歌が好きなんですか?」 明華「咏?」 京太郎「そっちじゃなくてsongの歌です」 明華「うん、好きだよ、愛してると言ってモいいネ!」 京太郎「へ、へーじゃあ得意な歌って何ですか?」 明華「得意ナ歌カー……」 明華「pretty flyトカかなー」 京太郎「pretty fly?」 エイスリン「ワタシ、ソレシッテル!」 明華「じゃア、一緒ニ歌オウ!」 エイスリン「ウン!」 ―――――――――――――――― エイ華「「ドウダッタ?」」 京太郎「ふ、二人ともお上手でしたよ」 京太郎(あ、アフロとチンポ?) 憩「なあ、エイちゃん、明華ちゃん」 エイスリン「ドウシタノ?」 憩「あ、あんたら……///」プルプル 憩「そ、その……///」 明華「?」 憩「さ、さっきからチンポとか、しこしこ精○とか、何言っとんねん!」 京太郎「……」 明華「……」 エイスリン「……」 京太郎「あ、この肉もう焼けてますね」 憩「せめて何か反応して!」 京太郎「次は……野菜を焼いてくか」 京太郎「まだあまり食べてないんだよな、肉」 やえ「ああ、須賀、これは私が焼いておくからお前は肉を食べてろ」 京太郎「いいんですか?」 やえ「構わんさ、こーゆーのも先輩の役目だからな」フフン やえ「それに最近太り気味だから制限しないとだし……」ボソッ 京太郎「ありがとうございます、じゃ、早速……」 京太郎「そういえば、小走さんは目標とかあるんですか?」 やえ「そうだな……まずはこのチーム虎姫で3連覇、それと西東京個人戦1位で全国優勝だな」 京太郎「うわ、大きいですねー」 やえ「目標は大きくなければな!それが王者というものだ!」 京太郎「ただ、前の目標は達成できないと思いますよ」 京太郎「三箇牧は負けないので」 やえ「ほほう、須賀もなかなか言うなぁ」 京太郎「まあこっちには個人戦のトップ2がいますからね」フフン やえ「お前が威張ることじゃないだろ」 京太郎「飲み物を取って来よう」 淡「あ、オレンジジュース取ってきてー」 京太郎「自分で行きなさい」 淡「そんなかたいこと言わずにさぁー」 京太郎「はぁ……わかったよ」 京太郎「はい」 淡「ありがと」 京太郎「……」ゴクゴク 淡「……」チュー 京太郎「なあ、淡のマイブームって何だ?」 淡「何よ、急に」 京太郎「いや、気になっただけだからいいや」 淡「あっそ」 京太郎「……」ゴクゴク 淡「……」チュー 淡「……ぬいぐるみ」ボソッ 京太郎「ん?ぬいぐるみ?」 淡「私のマイブーム!」 京太郎「ぬいぐるみ集めが好きなのか?」 淡「そうよ、悪い?」 京太郎「なんだ、遊戯王とかマリオとかかと思ってたぜ」 京太郎「結構女の子っぽいんだな」 淡「何よ!それじゃあ私が女じゃないみたいじゃない!」 京太郎「まあ、そりゃ……な」ジーッ 淡「どこ見てんのよ……っ」 京太郎「平原だからね、しょうがないね」 淡「こんのぉ!」 京太郎「やめて!醤油一ビン丸々飲ませようとしないで!危ないから!」 京太郎「あれ、弘世さん肉食べないんですか?」 菫「冷麺さえあれば十分だ」チュルチュル 京太郎「でも結構おいしいですよ、このカルビとか、いい焼き加減ですし」 菫「うっ…いや、私は冷麺でいいんだ!」 京太郎「このロースとか」 菫「ぐっ」 京太郎「このハラミとか」 菫「ひっ」 京太郎「このピートロとか」 菫「うぅ…」 京太郎「この特上カルビなんか特に」 菫「あ、あんまりだ……」 京太郎「で、弘世さんって何が好きなんですか?」 菫「カントリーマアムとか、ポッキーとか」 京太郎「お菓子ばっかりですけど、普通の食事は…」 菫「カニとか、親子丼とか……」グー 菫「あっ…///」 京太郎「はい、特上カルビです」 菫「い、いらん!」 京太郎「それも好きなんでしょう?」 菫「なっ……はぁ」 菫「君には参ったよ……」パクッ 菫「お、おいしい!」テーレッテレー 京太郎「もうそろそろ焼肉も終わりかぁ」 咏「うへぇ、もう腹いっぱいだぜぇ」 京太郎「お前は女の子なんだからもっと慎ましくしなさい」 咏「慎ましさとか、そんなん知らんし」 京太郎「デザート、なんかいるか?」 咏「いいのか!?」キラキラ 京太郎「どうせあっちの監督さん持ちだし」 咏「京太郎、おぬしも悪よのぉ」 京太郎「いえいえ、三尋木さんこそ」 白糸台監督(私のことも考えてよ……) 京太郎「で、抹茶パフェか」 咏「おう!」パクパク 京太郎「よく入るな」 咏「和食は別腹だぜ!知らんけど!」 京太郎「そういえば、咏ってさ」 咏「ん?」パクパク 京太郎「好きな人っているのか?」 咏「…」パクッ… 咏「は!?」 京太郎「な、なにをそんなに驚いているんだ」 京太郎「ひょっとして、いるのか?」 咏(ど、どういうことだよ…前にも聞いて来なかったか?) 咏(それでも…まだきいてくるってことは……///) 咏(そ、そんなわけないない!) 咏(……知らんけど) 咏(なんか顔が赤いしっ!) 咏「の、ノーコメントで!」パクパク 咏「ご、ごちそうさま!」ガタッ 京太郎「う、咏?」 咏「じゃ、じゃあ私ちょっと抜けるな!」タッタッ 咏(ひとまず退散だ!) 京太郎「うーん、腹でも下したのかな」 白糸台監督「えー、これで白糸台、三箇牧合同合宿は終了とさせていただきます……」 白糸台監督(もう今月用の生活費無くなったよ、かっこつけるんじゃなかったよ……) 白糸台監督「はい、解散……」 「「「お疲れ様でしたー!」」」 白糸台監督(なんでこんなに元気なんだよ……) 京太郎「さてと、荷物も持ったし、帰るか…ん?」 やえ「な、なあ」 京太郎「どうしたんですか?」 やえ「こ、これ」つメモ 京太郎「これは…メアドと電話番号ですか?」 やえ「か、勘違いするなよっ!須賀からメールを送ってきてもらえたら嬉しいなぁ、なんて」 やえ「これっぽっちも思ってないんだからな!」 京太郎「は、はぁ……じゃあ帰ったら送りますよ」 やえ「ほ、本当か?マジか?ガチか?」 京太郎「リアリーです」 ―――――――――――――――― 京太郎「今度こそ駅へ!」 淡「きょ、京太郎、これあげるから」 京太郎「お前も、連絡先か?」 淡「そ、そうよ、悪い?」 京太郎「悪くないって、むしろ嬉しいよ」 京太郎「ありがとな」ナデナデ 淡「えへへ……って、頭をなでるな!」ゲシッ 京太郎「痛っ!」 ―――――――――――――――― 尭深「須賀君…これ」 京太郎「これって……鷹!?」 尭深「そう、尭深だけに」 京太郎「なんだ、おもちゃじゃないですか」 尭深「はい、これ」 京太郎「ああ、連絡先ですか」 尭深「うん、須賀君とは同じ匂いがする」 尭深(戒能プロからするのは、きっと気のせい) 京太郎「あれ、じゃあどうして鷹?」 尭深「キャラは大事」 京太郎「そ、そうですか……」 京太郎「今度こそ…あ、これは牌のお姉さんこと瑞原プロのホログラフィックカードじゃないか!」 京太郎「まさか落ちてるなんて……」 ヒュン 京太郎「う、動いた!?って」 京太郎「誠野さんですか……」 誠子「亦野誠子だ、混ぜるんじゃない」 京太郎「で、あなたもなんですか?」 誠子「も?なんのことか知らないが、小走先輩からお前の話を聞いた、そして心を変えた」 誠子「私は間違っていたんだ、だから今謝らせてくれ」 誠子「すまなかった」ペッコリン 誠子「それと、これが私の連絡先だ」 京太郎「結局そうなるんですか」 ―――――――――――――――― 明華「スーガくん!」 京太郎「あ、雀さん、合宿は楽しかったですか?」 明華「うん!ありがとネ!」 明華「そだ!これ私ノ連絡先!」 京太郎「あ、どうも」 明華「着メロハ、pretty flyだヨ!」 京太郎「考えておきますね……」 京太郎(いけない、また…)モゾモゾ ―――――――――――――――― 宥「あったかかったな~」ホクホク 京太郎「そういえば、松実さんはどうやって帰るんですか?奈良ですよね」 宥「玄ちゃんが迎えに来てくれるから大丈夫だって~」 宥「玄ちゃんってば『おまかせあれ!』って張り切っちゃってね~」 京太郎「そうなんですか……」 京太郎(どうしよう、不安しかない……) 宥「あ、そうだ、これ」 京太郎「また連絡先ですか……」 宥「困ったことがあったら頼ってね、私、おねえちゃんだから」ニコッ 京太郎「は、はい!」 【その頃、青梅】 玄「白糸台ってどこぉ、おねえちゃ~ん」グスッ 【清々荘】 霞「これで遠征は終わりよ!」 霞「あと3週間後には地区予選があるわ、そして全国に進むために倒さなければいけないのは千里山!」 霞「あの子たちは強い、でもあなたたちはもっと強いわ!」 霞「自信をもって、全力以上であたりましょう!」 「「「「おー!」」」」 【6月第4週 遠征】終 【7月第1週 平日】 京太郎「須賀京太郎の朝は早い」 京太郎「この人はいつまでここにいるんだろうか」 良子「ぼっちじゃない……けっ…して…」Zzz 京太郎「しかし、もう地区予選か、早いな」 京太郎「学校ももう3か月か」 照「感慨深いね」ウンウン 京太郎「久しぶりだな」 照「どうだった、白糸台は」 京太郎「いいところだったよ」 照「そうか……」 京太郎(もう会話終わり!?) 京太郎「照って合宿中なにしてたんだ?」 照「合宿中は……本読んで、お菓子食べて」 照「本読んで、お菓子食べて」 京太郎「わかった、もういい」 照「あ、寝てたな」 照「風呂にも入ったし、トイレもした」 京太郎「そりゃそうでしょ」 照「みんな…元気だった?」 京太郎「みんな……ああ、元気だったぞ」 照「そう……」 照の好感度が上がった! 京太郎「昼だ!どこで食べよう!」 京太郎「今日はトイレで食べてみるか」 京太郎「どんな感じなんだろうな」 京太郎「ん?清掃中?」 良子「ソーリー、今から始めるから少しウェイト……」 京太郎「なんでここにいるんですか」 良子「ふっふっふ、私は今日からここでアルバイトなんだ!」 京太郎「バイト?プロなのにですか?」 良子「まあ暇だからな、それで須賀くんはトイレに何をしに来たんだ?」 京太郎「大きいか小さいかしかないでしょ、ふつう」 京太郎「今日は食べに来たんですけど」 良子「食べる!?ビッグ・ベンを!?」 京太郎「トッププロが何言ってるんですか」 良子「今はバイトだ!」 京太郎「これですよ、弁当」 良子「なんだ、そういうことか、じゃあこの後私と食べに行かないか?」 京太郎「いいんですか?」 良子「時間はたっぷりあるからな!」 京太郎「威張っていえることじゃないのですが、それは」 良子「というわけで、空き教室だ!」 京太郎「鍵がかかってたはずですが……」 良子「三箇牧高校の作業員である私が持っていない鍵など、ノー!」 京太郎「そうですか、そういえばその作業着ってここの制服みたいですね」 京太郎「なんとなくナース服みたいな感じがします」 良子「そ、そうか……どう思う?」 京太郎「はい、可愛いと思いますよ」 良子「そうか……えへへ///」 京太郎「そうだ、戒能さんってチャットやってません?」 良子「チャット?」 京太郎「マージャンアートオンライン略してMAOのチャットルームですよ」 良子「ああ、まあ一応はな」 京太郎「そこで『かいのー』っていうハンネでぼっち部屋にいませんか?」 良子「ど、どうしてそのことを!?」 京太郎「どうしても何も、完全に戒能さんじゃないですか、名前からして」 良子「は、恥ずかしい……」 京太郎「特定されて、ストーカーとかされたら危ないので、なるべくああいう名前は避けた方がいいですよ」 良子「そ、そうなのか?」 京太郎「よく知りませんが、そういうのが多いらしいですよ、最近」 良子「そ、そうかじゃあ改名しなくては……どうしよう」 京太郎「そうですね、『戒能プロは俺の嫁』とか?」 良子「そそそ、それはどういう意味だ!?///」 京太郎「いや、冗談ですって」 良子「なんだ、嬉しかったじゃないか」ボソッ 京太郎「何か言いました?」 良子「いや、なんでもないぞ!さあ早くランチを食べよう!」 京太郎「はい、そうですね」 京太郎「よく考えると、戒能さんと二人っきりだったのか」 京太郎「惜しいことをしたな…」 京太郎「久しぶりの日常な気がする」 京太郎「地区予選も近いしやっぱり部活に行かなきゃな」 京太郎「そうこうしているうちにもう部室の前か」 京太郎「開け、ゴマ!」 扉「」シーン 京太郎「ま、そりゃそうか」 京太郎「ああ、懐かしの部室よ!」 霞「この1か月全く来てなかったものね」 郁乃「これはもうお仕置きやな~」 京太郎「なんですかその縄は!」 京太郎(ここは、照に頼る!) 京太郎「照!特訓しようぜ!」 照「えっ?わ、わかった」 京太郎「うがーっ、全然できねえ!」 照「落ち着いて、はいミルクティー」 京太郎「おお、あんがと」コクッ 京太郎「あれ、なんだか眠気が……」 京太郎「……」Zzz 照「これでよかったの?」 郁乃「上出来上出来~」 京太郎「目が覚めたら公園にいた」 京太郎「何を言ってるか(ry」 京太郎「何をされたんだ?さっぱりわからない」テクテク 京太郎「ん?あの人は……」 豊音「あ、須賀くーん!」ブンブン 京太郎「どうも姉帯さん、こんにちは」 豊音「こんにちはー、また会えてちょー嬉しいよー」 京太郎「まだ大阪にいたんですか?」 豊音「うん、先生の付き合いでちょっとね」 京太郎「へぇ、いつごろまでなんですか?」 豊音「あーそれがね……」 豊音「もう今日で帰っちゃうんだ……」 京太郎「えっ、そうなんですか」 豊音「うん……せっかく須賀くんに出会えたのにね」 京太郎「じゃあ、岩手に帰ったらメールくださいよ!」 京太郎「もちろん、俺からも送りますよ!」 京太郎「離れてても友達は友達です!」 豊音「うん!うん!」 豊音「わたし、須賀くんに会えてほんとーに良かったよー!」 豊音「ありがとーっ!」ダキッ メシッ 京太郎「あれ、今なんか変な音がががががが」メキッメキメキメキ 【7月第1週 平日】終 【7月第1週 休日】 京太郎「朝かー」ノビー ゴキッ 京太郎「痛っ!」 京太郎「姉帯さん締め付けが強いんだよなぁ」 京太郎「朝はどうするかな」 【中心街の雀荘】 京太郎「バイトに来たぞ!」 由子「よろしくなのよー」 京太郎「そういえば真瀬さんがいたんですね」 由子「ひょっとして忘れてたのよー?」 京太郎「いえいえまさか」 おっさま「今日も頑張っていこなー」 京太郎「はい!」 カランコロン 京太郎「いらっしゃいませー」 シロ「はい、どうも……」 シロ「……涼しい」 京太郎「あ、あのーどの卓に入りますか?」 シロ「え?」 京太郎「ここ、一応雀荘なのですけど」 シロ「打たなきゃ…いけないのか……ダルいな…」 シロ「でも、涼しいんだよな……」 シロ「うーん……」 京太郎(不思議な子だなぁ) シロ「あ」 京太郎「どうしました?」 シロ「考えるのも…ダルい……」 京太郎(気力なさすぎるでしょ!) 京太郎(どうしたものか……) 京太郎「おい、俺と打てよ」 シロ「ダル……」 シロ「え……?」 京太郎「だから、俺と打てって言ってんだよ!」バシーン! おっさま「はいストーップ、そこまでや」 おっさま「なあお客さん?ここは入ったら1回打つまで出られないんです」 おっさま「だから打って行ってくれます?」 シロ「……ダルいけど…わかった」 おっさま「そんでメンツは……あ、真瀬ちゃんちょっと来てや」 由子「はいなのよー」 おっさま「これで揃ったな」 京太郎「じゃあ、始めましょうか」 シロ(……なんだか) シロ(ダルいことになったなぁ……) シロ(ダルい……) シロ(トシさんがギャルになったとか豊音が言うからみんなで来てみたのに……) シロ(早く終わらせて休憩しよう……) 開局 シロ(テンパイ……もっと伸びるかな…) シロ(ダルいけど……) シロ「ちょいタンマ」 【マヨヒガ】発動! 京太郎「ポン」 京太郎「ロン、白のみで1500です」 おっさま「はいよ~」 シロ(この人…早い人なのかな……) シロ(そうであろうと、そうでなかろうと、ダルくなりそうだな……) シロ(次は様子見……) 東1局1本場 親 京太郎 26500 由子 25000 おっさま 23500 シロ 25000 京太郎(タンヤオドラ1、ちょうどいい手で聴牌したけど…)スチャ 京太郎(これ、じゃないな)タン おっさま(どうやら順調みたいやな) おっさま(でも、そう簡単にはいかせないで) 京太郎(こい!)スチャ 京太郎(……違うか)トン おっさま「それ、ロンや。メンゼン三色、2000の1本場は2300」 京太郎「なっ……」 東2局 京太郎 24200 親 由子 25000 おっさま 25800 シロ 25000 由子(この親番、ものにするのよー)フンス 由子(とは言ったものの、もうこれで流局なのよー) 由子(ノーテンだし……)トン 京太郎「ロン、河底のみ、1000です」 由子「ホ、河底?」 由子「そ、それはちょっとあんまりなのよー……」ノヨヨ 由子(と、見せかけて) 由子(これで須賀くん対策はばっちりなのよー) 由子(ふっふっふ、これで須賀くんを泣かせてあげるのよー) 【対抗策】発動! 由子が【黄金の回転】をコピーしました 東2局 京太郎 25200 由子 24000 親 おっさま 25800 シロ 25000 由子(おお、急に牌がよく来るようになったのよー) 由子(ナイス対策!なのよー) 由子(このまま和了るのよー!) 京太郎「ツモ、300・500です」 由子「」 オーラス 京太郎 26300 由子 23700 おっさま 25300 親 シロ 24700 由子(対策…どこで間違ったんやろ……) シロ(聴牌できないなぁ…) おっさま(ずいぶんと静かな卓やな) 京太郎「よし、ツモ、300・500です!」 由子「……」 シロ「……」 終局 京太郎 27400 おっさま 25000 シロ 24200 由子 23400 京太郎「えーっと、その…おつかれさまでした」 由子「おつかれなのよー」 シロ「どうも……」 カランコロン 豊音「シロ、ここにいたんだー!」 シロ「豊音……」 豊音「みんな心配してるから帰ろーよ!」 豊音「って、須賀くん!?どうしてここに?」 京太郎「また会えましたね」 豊音「うん、あ、紹介するよーこの子は小瀬川白望ちゃん、みんなはシロって呼んでるんだよー」 シロ「ダル……」 豊音「それで、こっちが須賀京太郎くんだよー」 京太郎「そういえば、挨拶してませんでしたね」 シロ「……別に、いい」 シロ「君は、豊音の友達なの?」 京太郎「はい」 シロ「じゃあ、豊音と仲良くしてあげて……」 シロ「豊音、須賀くんに私の連絡先渡しておいて」 豊音「どうして自分で渡さないのー?」 シロ「…ダルい、から……」 京太郎「よし、午後も頑張っていくぞー!」 由子「今度こそ、今度こそは!なのよー」 カランコロン 京太郎「いらっしゃいませー」 由子「いらっしゃいなのよー」 煌「こんなところに雀荘があるとは、すばらです!」 煌「それでは早速打ちましょう」 煌「そこのお二方、私と打ってくれませんか?」 京太郎「え、俺たちですか?」 煌「あなた方の他にどなたかいらっしゃると?」 京太郎(また、なんか変な人が来たな……どうしよう) 京太郎「飛んでも知りませんよ?」 煌「おや、それは楽しみですね」 煌「申し遅れました、私は新道寺女子2年、花田煌と云います」 京太郎「俺は三箇牧高校の1年、須賀京太郎です」 由子「私は姫松の3年の真瀬由子なのよー」 煌「おお、あの姫松高校の方でしたか、いやぁ、実にすばらです!」 おっさま「お、またやるんか?わいも混ぜてくれへん?」 京太郎「はい、どうぞどうぞ」 開局 京太郎「ツモ、300・500!」 京太郎(何かを出し抜いたような気がする) 京太郎(この調子だ!) 東2局 由子 24500 親 京太郎 26100 煌 24700 おっさま 24700 京太郎「ロン、2900です」 煌「ふむ……一発とは、すばらです!」 由子(それあなたが振り込んだだけやないか……) 東2局1本場 由子 24500 親 京太郎 29000 煌 21600 おっさま 24700 由子(対策、対策なのよー)トン 京太郎「ロン、5800の1本場は6100です」 由子「もうっ!全くダメなのよー」 【対抗策】発動! 由子が【黄金の回転】をコピーしました 東2局2本場 由子 18400 親 京太郎 35100 煌 21600 おっさま 24700 煌(和了る度に点数が上がっていく……この打ち筋は) 煌(たしか春に部長と打った、宮永照) 煌(彼女にそっくりですね……) 煌(ならば、今のところは様子見あるのみですね!)トン 京太郎「ロン、7700の2本場は8300です」 煌「はい、ただいま」 東2局3本場 由子 18400 親 京太郎 44400 煌 13300 おっさま 24700 京太郎「よし、3本場だ!」 由子(やっぱり配牌もいいけど……あれ?配牌一向聴なのよー) 由子(でも、役無しなのよー……) 由子(あ、来た) 由子(これで聴牌…リーチは……しないでおくのよー)トン 煌(宮永さん同様、点数に制限があるのならば、必ず無理をする) 煌(そこを狙い打ちますよ!) 由子「ツモ、600・800なのよー」 煌「すばっ!?」 東3局 由子 20400 京太郎 42600 親 煌 21000 おっさま 15800 由子(ようやく対策がうまくいった気がするのよー) 由子(この調子で……あれ、これって) 由子「リ、リーチなのよー」 煌(ダブリーとは、なんたるすばら!) 京太郎(こんなの当たったら事故だっつーの!)トン 由子「それなのよー、ダブリー一発タンピン一盃口で12000なのよー」 京太郎「」 オーラス 由子 32400 京太郎 30600 煌 21000 親 おっさま 15800 京太郎(勝ちたい…1位になりたい……) 京太郎(幸い真瀬さんとの点差は1800、出和了でまくれる) 京太郎(で、今聴牌、一盃口のみ) 京太郎(どれを切るか……) 煌(うぅむ、微妙な配牌ですねぇ) 煌(須賀さんがもう張ったようなので、降りておきましょう) 煌(真瀬さんもなかなか侮れないですしね) 由子(張ったのよー、メンタンピンドラ1) 由子(ここはダマで……これを) おっさま「ノーテンや」 由子「テンパイなのよー」 京太郎「テンパイです」 煌「ノーテンです」 京由(*1) 終局 由子 33900 京太郎 32100 煌 19500 おっさま 14300 煌「おつかれさまでした」 京太郎「お疲れ様でした」ハァ 由子「おつかれなのよー」ハァ 煌「真瀬さん!あなたのあの逆転の跳満、すばらでした!」キラキラ 由子「あ、ありがとうなのよー」 煌「そして須賀くん、連続和了、すばらでした!あなたが今日のモストバリアブルスバラ、略してMVSです!」 煌「あと、携帯をお借りしても?」 京太郎「はい、どうぞ」 煌「ありがとうございます。それでは…」ピローン 煌「はい、これが私の連絡先です」 京太郎「あ、どうも」 煌「また機会があれば打ちましょう」 煌「それでは、さらばですー!」フリフリ カランコロン 京太郎「いい人、だったのかな?」 由子「お客様は神様なのよー」 おっさま「その言葉は正しいんやけど、使い方間違うとるな」 おっさま「2人とも、今日もご苦労やった、これがバイト代や」 京太郎「ありがとうございます」 おっさま「じゃあ、おつかれさん~」 京太郎「バイトが終わったので帰ってきた」 京太郎「財布があったかくなった気がするな」 京太郎「さて、これからどうしようかな」 京太郎「霞さんの家で特訓だ!」 霞「もう少し静かにしましょうか」 京太郎「はい……」 霞「みんな中で打ってるけど、どうするの?」 京太郎「みなさん来てるんですか?」 霞「地区予選前だもの、良子さんもいるわよ」 京太郎「そうですか……じゃあ」 ガララ 良子「ふぅ……」 京太郎「あ、戒能さん、今空いてますか?」 良子「ん、どうした?」 京太郎「俺と特訓してくれませんか?」 良子「ふむ、特訓か、私はいつでもウェルカムだが、私なんかでいいのか?」 京太郎「はい!戒能さんでなければダメなんです!」 京太郎「お願いします!」 良子「わかった、わかったから」 憩(京太郎くん、戒能プロと何話とるんやろ…)キキミミ 良子「でも、どこでヤるんだ?」 京太郎「みんな中にいるんですよね?じゃあ俺の部屋でヤりましょうか」 良子「ふ、二人っきりでか……?///」 京太郎「?もちろんじゃないですか」 憩(京太郎くんと戒能プロがヤる!?京太郎くんの部屋で!?) 憩(そ、そんなん……) 憩(興奮するやん……///) 良子「須賀くんは、読んでいる教本とかはあるのか?」 京太郎「この、瑞原プロのとか、郁乃さんのとかですね」 良子「むっ、私のは無いのか?」 京太郎「書店には見当たりませんでしたけど……」 良子「うっ…これでも一応トッププロなのに……」グスッ 良子「こんなの……」 良子「こんなの、あんまりだああああああ!」ウワァァァン 京太郎「か、戒能さん!?」 京太郎「あの後、戒能さんを慰めて時間が無くなってしまった…」 京太郎「ま、帰るときにスッキリした顔をしてたから大丈夫だよな!」 夜 京太郎「そういえばテストしたり合宿行ったりで最近はご無沙汰だったな」 京太郎「合宿といえば…明華さんだよな」 京太郎「よし……」モゾモゾ 【7月第1週 休日】終 【7月第2週 平日】 京太郎「ふぅ……」 京太郎「久しぶりだから何回もやってしまった……」 京太郎「朝、それは1日の始まり」 京太郎「朝に誰かと出会って学校に行けるかどうか、それで今日1日が決まる」 京太郎「あるものは友達と」 京太郎「あるものは恋人と」 京太郎「その1日の始まりを人々は誰かと共有している」 京太郎「何を言いたいかというと……」 京太郎「俺も誰かと登校したああああい!」 エイスリン「!」ビクッ 京太郎「あっ、すみません……って、エイスリンさん!エイスリンさんじゃないですか!」 エイスリン「ア、アサカラビンビンダネ……」 京太郎「ビンビンじゃなくて元気と言いましょう」 京太郎「そういえば、エイスリンさんって日本に来てもう3か月ですよね、好きな日本の食べ物とかってあります?」 エイスリン「タベモノ……umm」 エイスリン「カスミガツクッタ、キントキマメ、オイナリサン」 エイスリン「チクワ、トカ?」カキカキ バッ |ちくわを咥えてピースをしているエイスリンの絵| 京太郎「え、えーっと、その絵は…」 エイスリン「チクワノエ?」ハテッ? 京太郎「」ビンビン 京太郎「朝は……いかんいかん妄想は抑えないと」 京太郎「昼飯はどこで食べようかな」 京太郎「中庭に来たぞ」 ワイワイ ヤイノヤイノ ブヒーッ 京太郎「いつも賑やかだよな、恋人同士……」 京太郎「ん、あれは……」 エイスリン「……」カキカキ 京太郎「エイスリンさん!」ガバッ エイスリン「ワッ!」バシーン 京太郎「うわっ!」 エイスリン「ダイジョウブ?」ナデナデ 京太郎「痛たた、あ、もう大丈夫ですよ」 エイスリン「ホントウニ?」 京太郎「はい、もともと俺が悪かったんですし」 エイスリン「ソノ……ゴメンネ」 京太郎「謝らなくていいですよ」 京太郎「さっきも言ったように俺が悪かったんですから」ナデナデ エイスリン「……ン」 エイスリン「アリガト……」 【放課後】 京太郎「来週には地区予選が始まるのか」 京太郎「どんな人がいるかが楽しみだな!」 京太郎「やっぱり部活に行くべきだよな!」 京太郎「俺が出れるのは個人戦だけだけど、勝ちたい!」 京太郎「手に入れるんだ!力を!」 京太郎「勝つための力を!」 京太郎「よし、憩さんと特訓しよう!」 京太郎「憩さん、憩さん」 憩「!」ビクッ 憩「な、なんや?」 京太郎「?どうしてそんな後ずさりをするんですか?」 憩「いや、なんでもないで~」 憩「で、なんや?」 京太郎「憩さんと特訓しようと思いまして!」 憩「と、特訓!?って何の特訓?」 京太郎「麻雀に決まってるじゃないですか」 憩「あ、そ、そうやな!それしかないもんな!」 憩(アカン、想像してもうた……) 京太郎「じゃ、こっちでやりましょうか」 憩「う、うん」 憩(後で穿き替えんと…) 京太郎「そういえば、憩さんのそのピキーンってなるやつ、俺にもできないですかね」 憩「え、これ?」ピキーン 京太郎「なんだかかっこいいなーって」 憩「そ、そうかな……?///」 京太郎「どうですかね?」 憩「んー、一応やってみよか」 京太郎「はい、お願いします!」 京太郎「部活終わりーっ!」 京太郎「さて、帰りはどうするかな」 京太郎「街に行ってみるか」 京太郎「懐があったかいからコンビニに来たぞ」 京太郎「なにを買おうかな……」 京太郎「ティッシュを買っておくか、昨日みたいに使いすぎてなくなったら困るからな」 明華「須賀、クン?」 京太郎「あれ、雀さんじゃないですか」 京太郎「どうして大阪に?……って雀さん!?」 明華「ンッ」ビクッ 京太郎「すみません、驚いたものでつい」 明華「ダ、ダイジョーブダヨ」 明華「少シ、歌の用事で来タンダ」 京太郎「歌?」 明華「CDとか、出シテルヨ」 明華「2週間くらい大阪にイテ、コンサートシタリ、サイン会シタリスルンダ!」 京太郎「何それ凄い」 明華「良カッタら、須賀クンも来て!ミンナと一緒に!」 京太郎「はい、考えておきますね」 明華「ソーイエバ、須賀クンは何を買ッタの?」 京太郎「ああ、ティッシュですよ」 明華「ソノ袋は?」 京太郎「袋?何だ?」 近藤さん「チィーッス、お買い上げアリシャース」 京太郎「は……!?」 【7月第2週 平日】終
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穏乃「今日は二月にしてはいー天気だねー!」 憧「そーね。私も、あんたのそのジャージ姿を見てなかったら、まだあったかいって思える程度にはね」 穏乃「ん~?このジャージは冬用だからあったかいよ?」 憧「見てるこっちが寒いのよ!なんでこの季節に生足出してんのよ、あんたは!それ見て宥姉が気を失ったの忘れたの!?」 穏乃「な、なんだよー、ジャージ差別すんなよー、ジャージはどこにでも着ていける万能服なんだからさー」 憧「んなわけないでしょ!ったく、そんなんだから京太郎にも相手にされないんじゃないの、しずは!?」 穏乃「なっ、こ、ここで京太郎は関係ないでしょ!?」(カァー! 憧「そーやってムキになってる時点でバレバレだっての」 穏乃「ぅ……」 憧「そういえば、もうすぐバレンタインデーだけどどうするの?長野まで行ってチョコ渡すの?」 穏乃「チョ、チョコ渡したいなーとは思ってるけど……長野までいくのはお小遣い足りないし、なんていうか、め、迷惑かもしれないし……」 憧「まー、本州の真ん中から北側までチョコ持ってこられたら、なんていうかイロイロと断りにくいわね」 穏乃「そーいうことして嫌われたらイヤだし……でも、宅配便で送るのもなんだかなーって感じだし……」(ションボリ 憧(しずはしずなりに悩んでるのねー) 憧「じゃあ、バレンタインにチョコ渡すのは諦めるって方向でいいのね」 穏乃「――――それは……」(ベソ… 憧「いや、そこで半泣きになられても困るんだけど」 穏乃「だ、だってしょーがないじゃん、男の子にチョコあげたいなんて思ったの初めてなんだし!」 憧「あの穏乃がね~」 穏乃「な、なんだよー、私だって女の子なんだぞー、バカにすんなよー!」 憧「ハイハイ、拗ねない拗ねない。ったく、しょうがないわね~……」 穏乃「憧、携帯なんて取り出してなにするの……?」 憧「奥手なしずに代わって、私が一肌脱いでやるっつってんのよ――――あ、もしもし京太郎?」 穏乃「」 そしてバレンタイン当日―――― 京太郎「阿知賀子供麻雀クラブの面子で集まって麻雀大会すると聞いて!」(バーン 憧「ああ、それ嘘だから」 京太郎「よくもだましたアアアア!!だましてくれたなアアアアア!!」 憧「ちょっ、なにもそこまでキレることないじゃん!?」 京太郎「憧ォ、テメエは俺を怒らせた……!この罪、どうやって償ってくれるんだ……!?」 憧「ぇ、あ、ゴメンなさい……まさか、ホントにそこまで楽しみにしてるなんて思わなくて……。な、なんでも言うこと聞くから許してよ……」(カタカタ 京太郎「……いや、なんでもとか言うのは止めようぜ。そーいうの言質に取られてなんかヒデーことされたらどうすんだよ」 憧「ひ、酷いことってなにするの……?け、毛虫ぶつけたりするのはナシだからね!?」 京太郎「…………そのままの憧でいればいいと思うぜ、ウン」(ナデナデ 憧「よ、ちょっと、頭撫でないでよ……!」(カーッ 京太郎「いやー、悪ぃ悪ぃ。奈良まで来て麻雀できないのかと思って、つい」 憧「うー、ちょっと見ないうちに麻雀バカに磨きがかかってるわね……」 京太郎「ハハハ!言うほど麻雀バカになっちゃいねーって!」 憧「どーだか」 穏乃「――――――――仲良いね、憧と京太郎って……」 憧「ハッ!?し、しず、これは別にあんたが考えてるようなものじゃないから!」 京太郎「考えてるようなものって、どんなの?」(ナデナデ 憧「あんたは口を挟まなくていいの!っていうか、いつまで頭撫でてんのよ!?」 京太郎「いやー、なんか触り心地良くてつい」 憧「あうぅぅぅー……!?」 穏乃「ヒドイよ……こんなのってないよ……!」 憧「ちょっ、拗ねないでよしず!もうっ、京太郎が悪いんだからね!?」 京太郎「俺ですか!?」 憧「そ、そーに決まってるでしょ!」 京太郎「なんでキレられてんのかわっかんねー……」 憧「ま、まあいいわ、今日あんたを読んだのには訳があるのよ」 京太郎「訳……?」 憧「そーよ。さあしずっ、準備はいーい!?」 穏乃「お、おー!」 京太郎「準備?」 憧「今日の日のための特別イベントよ!」 京太郎「――――で、なんで俺は阿知賀麻雀部の部室でチョコフォンデュを食べてるの?」 憧「今日はバレンタインでしょ。チョコ貰えそうにない京太郎のために、しずがわざわざ用意してあげたのよ!」 穏乃「え、えと、チョコ渡すだけよか、こーやってみんなで楽しめる形にした方が、きょ、京太郎も面倒臭くなくていいかなーて思って……!」 京太郎「面倒臭くなくて、ってどーいう意味だよ……」 穏乃「え?い、いや、だってほら、私みたいなのにチョコ貰っても、こ、困るじゃん、なんかさ……」 京太郎「なんでだよ。チョコ貰って喜ばねー男はいねーっての」 穏乃「ホ、ホント?」 京太郎「当たり前だろ。しかも、穏乃みたいな子が、わざわざチョコ用意してくれてるとか、男冥利に尽きるってもんだぜ?」 穏乃「そ…………そーなんだ、アハ、アハハハ」 憧(ホラ、なにやってんのよっ、京太郎も満更でもなさそーなんだし、ここで勢いに任せてチョコ渡しちゃいなさいよ!) 穏乃(チョ、チョコフォンデュ食べてる状況でチョコなんて渡せるわけないじゃん!チョコにチョコが重なっちゃうでしょ!?) 憧(そこはホラ、チョコの七対子とか対々みたいな感じでさ!) 穏乃(訳がわからないよ!) 京太郎(なんか穏乃と憧が揉めてるなー。にしても……バレンタインのチョコ代わりのチョコフォンデュか、なーんかちょびっとだけ悲しいなー。義理チョコでもいいから、穏乃とか憧から貰いたかったんだけど……) 憧「いいからさっさと渡しなさいよー!」 穏乃「そ、そんな大声で言わないでよ!?恥ずかしいじゃん!」 憧「恥ずかしい恥ずかしいって、あんたの恋路見守ってるこっちの方が恥ずかしいのよー!」 穏乃「こっ、恋路とかじゃないもん!も、もう少し仲良くなりたいなーってだけだし、と、友達として!」 憧「じゃあ、京太郎が誰かと付き合ってもいいんだ!?」 穏乃「そっ、そんなの絶対にヤダ!!」 憧「ホラッ、見たことか!」 穏乃「ちっ、違うもんっ、こ、これは友達が取られるの嫌って意味でのヤダだもん!」(バタバタ 憧「あ~~~っ、もうジレったいなー、この子は……!!」 京太郎「あ、マシュマロにチョコつけて食べるのウマイな……。こっちの苺もなかなか――――」 高鴨穏乃編……カン!
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『奈良県大会団体戦、ついに決勝です!』 やえ(やはり来たか、阿知賀) やえ(最後に立ちふさがるのはお前たちだと思っていたよ) やえ(先鋒の選手とは打ったことがないが、おそらく手ごわいのだろう) やえ(だがしかし! 勝つのはこの――) やえ「リーチ!」 やえ(晩成だ!) 玄「ツモ! タンヤオ三色ツモドラ9で数え役満です!」 やえ「」 穏乃「いやった! 全国進出!」 憧「なんか最後の試合だけ妙についてたわね」 灼「玄の数えとか」 玄「そんなに褒められると照れちゃうよぉ」 宥「灼ちゃんの地和もすごかったよ?」 灼「あれは……きっとハルちゃんのおかげ」 憧「ついに全国かぁ」 穏乃「和に会おう、絶対に!」 憧「当然」 玄「全国……まだ見ぬおもちに胸が膨らむのです!」 灼「でも、玄が楽しみなのはそれだけじゃないよね」 玄「?」キョトン 宥「あ、わかった。京太郎くんだ」 灼「竹井さん、今年も出場するって言ってたから」 宥「じゃあ京太郎くんもきっとついてくるよね」 玄「そ、そんな……会えたらいいなーってちょっとは思ったけど……」テレテレ 宥「うふふ、クロちゃんかわいい」 憧「あれ、でもその人って付き合ってる人がいたような……」 玄「ふぇ?」 宥「え?」 灼「……」 穏乃「どしたの、みんな?」 やえ「阿知賀の諸君!」バーン! やえ「団体戦での戦いぶり、見事だったとしか言い様がない」 やえ「君たちはにわかではないと認めざるを得ないだろう」 やえ「だがしかし! 個人戦ではこうはいかない」 やえ「覚えておくといい!」ビシッ 灼「……うちには個人戦出場者いないから」 やえ「……は?」 灼「だから、団体戦だけ」 やえ「……」ピシッ 玄「」 やえ「」 穏乃「二人して固まってるね」 宥「ど、どうしよう」アタフタ 灼「めんどくさ……」 憧「あれ、小走先輩だったような……」 穏乃「何の話?」 憧「だから、須賀って人と付き合ってるの」 玄「――っ」 やえ「――っ」 穏乃「あ、息ふきかえした」 玄「そんな……私のことおもちって言ってくれたのに色んなとこ見たり見られちゃったりしたのに……」 やえ「な、なにをにわかなことをっ! あんな意地悪で人をおちょくってくるような奴!」 憧「ふきゅっ、あ、あんなに必死に否定するってことはやっぱり……」 穏乃「? 違うって言ってるよ?」 宥「クロちゃんしっかりっ」ワタワタ 灼「はぁ……ハルちゃん早く戻ってこないかな」
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765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/09/30(日) 04 59 55.60 ID 3XVD5SURo 【塞ちゃんが京太郎を一日監禁】 塞「あっ、京太郎君、起きてたんだ」 塞「側にいられなくてごめんね。朝ごはん作ってたから……」 塞「おはよう。よく眠れた?」 京太郎「……おかげさまで」 京太郎「手錠がなければもうちょっと安眠出来たと思うんですけど」 塞先輩の手作り弁当を食べたら、強烈な睡魔に襲われて。 目が覚めたら拘束されてました。 塞「あー……、ごめんね、痛かった?」 塞「手錠の内側にクッションとか入れたらちょっとはマシになるかなぁ……」 塞「後で買い出しに行くから、その時に探してみるよ」 塞先輩の、あまりにもいつも通りな様子が、逆に空恐ろしい。 塞「他に何か欲しい物はある?」 京太郎「……自由」 塞「ふふっ、哲学的だね、京太郎君」 京太郎「いやいやいやいや、欲しいのは肉体的自由ですから」 塞「んー、とりあえずご飯にしよっか」 京太郎「聞いちゃいねぇ!」 774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/09/30(日) 19 37 37.72 ID 3XVD5SURo 塞「多めに作ったから、たくさん食べてー」 京太郎「どうやって食べれば……」 塞「心配しなくても、ちゃんと食べさせてあげるよ」 塞「あっ、口移しの方が良い?」 テレ 京太郎「……ノーマルコースでお願いします」 塞「そ、そうだよね。まだそういうのは早いよね」 京太郎(まだ……?) 塞「美味しい?」 京太郎「あ、はい」 京太郎「やっぱ先輩って料理上手いですよね」 塞「あはは……、ありがと」 京太郎「ごちそうさまでした」 塞「はい、お粗末様」 京太郎「で、そろそろ手錠外してくださいよ」 塞「あっ、うん、そろそろ行かないと部活遅れちゃうもんね」 ガチャガチャ 塞「はい、外れたよ」 京太郎「ありがとうございます……って」 京太郎「そこは外しちゃ駄目でしょ!?」 塞「えっ」 778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/09/30(日) 20 21 49.68 ID 3XVD5SURo 塞「そっちが外してって言ったんじゃない」 京太郎「もっと自分を強く持ちましょうよ」 塞「だって、京太郎君に嫌われたくないし……」 京太郎「じゃあ最初から手錠もやめてください!」 塞「……あ、もしかして手錠嫌いだった?」 京太郎「好きなヤツなんているんですか」 塞「……」 ポッ 京太郎「あ、いるんだー……」 塞「でも困ったな、手錠が駄目となると……縄とか……?」 京太郎「どうしてまた拘束するつもりなんですか」
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龍門渕さんの人達とも交流しよう! 純 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 智紀 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 一 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 衣 龍門渕さんの人達とも交流しよう! 透華 阿知賀1 憩とデート 清澄1 千里山1 怜外伝 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 咲 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 咲さん 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 和 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら まこ 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 優希 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 久 京太郎の秘蔵のえちぃ本が見つかったら 久アフター もし全国大会個人戦二位の彼女が京太たろーの『マネジメント』を読んだら 愛宕姉妹と開拓……開拓? ミッション 許嫁 優勝インタビュー 憩とロッカーに閉じ込められたった 対姫松レギュラー戦について 劔山 コーヒーブレイクという名の息抜き 代行とイチャイチャデートでかわいい嫉妬ネキ 代行とイチャイチャデートwith末原ちゃん バット 怜と透華と荒川さんの修羅場に巻き込まれる末原先輩 龍門渕の龍門渕による透華のための祭り 瑞原はやりちゃん その頃の恭子ちゃん あと、怜のオモチが膨らんでヤバイと聞いたので 麻雀TODAYに出たけれど 休日の過ごし方~公園編~ みつごとね 京太郎「まったく、小さいオモチは最高だぜ!!」~清澄編~ シミュレーションソフト 桃、膝枕 雀荘 楽屋裏ネタ 麻雀TODAYに出たけれど2 麻雀TODAYに出たけれど3 アルバイト 麻雀TODAYに出たけれど4 池田は可愛いいなあ! 咲とクリスマスデート? クリスマス小ネタ・透華編 クリスマス小ネタのネタ・クリスマス(イヴ)の夜に ワハハクリスマス フライング新年 穏乃 フライング新年 松実姉妹 麻雀どうでしょうとは! 巨乳勢の現在の京太郎に向ける思い 松実旅館へようこそ1 巨乳勢の現在の京太郎に向ける思い 松実旅館へようこそ2 巨乳勢の現在の京太郎に向ける思い 名前で呼んでもいいですか? 末原さんが愛宕姉さんに嫉妬 バレンタインデー 優希 バレンタインデー まこ バレンタインデー 和 バレンタインデー 久 バレンタインデー 咲 バレンタインデー 池田 バレンタインデー 智美 バレンタインデー 穏乃 バレンタインデー 宥 バレンタインデー 透華 7月第1週
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京太郎(牌に愛された奴らってのがいるらしい) 京太郎(咲とかもそいつらの一部とかなんだとか) 京太郎(……) 京太郎(俺も牌に愛されたい) ―部室― ガチャッ 京太郎「ちーっす」 シーン 京太郎「……ありゃ」 京太郎(誰もいないのか……皆遅いのかな) スタスタ ガタ、ストン 京太郎「ふー……」 京太郎「……」 京太郎(皆が来るまで暇だな……) 京太郎「……」 京太郎「……」チラッ 牌「……」 京太郎「……」 京太郎(……“牌に愛された奴ら”……か) 京太郎(俺もそんな星の下に生まれたかったな……) 京太郎(……) 牌「……」 京太郎(……ん) 京太郎(待てよ……) 京太郎(確かに、牌は俺を愛してないみたいだけど) 京太郎(俺が牌を愛したことがあったか?) 京太郎(いや、無い) 牌「……」 京太郎(……そうだよ) 京太郎(自分の事を愛してくれない奴を、愛せはしないんだ) 京太郎「……そうか」 京太郎「俺が……牌を愛すればいいんだ」 京太郎「……」 牌「……」 京太郎「……こんにちわ」 牌「……」 京太郎「……いい天気だな」 牌「……」 京太郎「…………突然だけど」 牌「……」 京太郎「……好き、です」 牌「……」 京太郎「ずっと、好きでした」 京太郎「第一印象から決めてました」 京太郎「フォーリンラブというヤツです」 京太郎「オナシャス」 牌「……」 京太郎「……へへっ、照れるな」 牌「……」 京太郎「でも……本当の事だから」 牌「……」 京太郎「なんだよ……なになに、何か言えよ~」ツンツン 牌「……」 京太郎「ははっ、お堅いヤツだぜ」 牌「……」 京太郎「……ふっ、もう半荘ってとこか」 ―部室外― 咲「……」 和「あ、咲さんいらしてたんですか」 咲「和ちゃん、帰ろう」 和「えっ」 咲「帰ろう、今日の所は帰ろう」 ―次の日― ガチャ 京太郎「ちーっす」 シーン 京太郎「……」 スタスタ ガタ ストン 京太郎「はぁ……また今日も」 京太郎「俺とお前だけか」 牌「……」 京太郎「……」 牌「……」 京太郎「……ふたりきり、だな」 牌「……」 京太郎「……」 京太郎「……お前って、綺麗だよな」 牌「……」 京太郎「嘘じゃねえよ?嘘じゃねーって」 牌「……」 京太郎「……なんていうか、すげえ、白いし」 牌「……」 京太郎「丸っこくて、可愛いし」 牌「……」 京太郎「竹みたいに、しなやかで」 牌「……」 京太郎「鳥っぽいし……」 牌「……」 京太郎「東西南北揃ってるし……」 京太郎「最強、じゃん」 牌「……」 京太郎「……なあ」 京太郎「…………触っても……いいか?」 牌「……」 京太郎「……いいん……だな……?」 京太郎「……」ゴク 京太郎「さわ……る、ぞ」 ソッ 牌「……」 京太郎「……っ」 サワッ 京太郎「……」 牌「……」 京太郎「……すべすべ、してる」 京太郎「……」サワ 牌「……」 京太郎「……っふ……ん」サワワ 牌「……」 京太郎「……」サワサワ 牌「……」 京太郎「……」ピタ 牌「……」 京太郎「や、わりぃわりぃ……つい熱中しちまったよ」 牌「……」 京太郎「……いつも、乱暴に触れてただけだったけど……」 京太郎「お前を想って触れたら……」 ニコッ…… 京太郎「こんなにも……愛おしいもの、なんだな」 牌「……」 京太郎「……はは、悪かったよ悪かったって」 牌「……」 京太郎「……少しずつ」 京太郎「少しずつ……近づいていけばいいから」 京太郎「今日は……ここまで、な」 牌「……」 京太郎「……なんだよ、何か言えよ~」ツンツン ―部室外― 和「……」 優希「お?のどちゃんどうした?入らんのかー?」 和「優希」 優希「ん?」 和「帰りましょう」 優希「え?」 和「疲れてるのは彼じゃなく私なんでしょうか……いえ、帰りましょう」 ―次の日― ガチャッ 京太郎「ちわす」 シーン 京太郎「また皆いないのか」 京太郎「……まあ」 スタスタ ガタッ ストン 京太郎「そっちの方が……好都合とか思ってたり……する?」 牌「……」 京太郎「……ちぇっ、無反応なヤツー」 京太郎「…………ま、そこが……可愛いんだけどな」 牌「……」 京太郎「……ふふっ」 京太郎「しっかし、今日もあっついなぁー」 京太郎「服が汗びっしょりだぜ」パタパタ 牌「……」 京太郎「……」 京太郎「……あ」 京太郎「…………もしかして、今」 京太郎「俺のYシャツのはだけた所、じっとみてたろ」 牌「……」 京太郎「え、何」 京太郎「もしかしてお前って、むっつりさんなワケ?」 牌「……」 京太郎「おいおーい、だんまりかー?」 京太郎「いやーん、牌ちゃんのスッケベー」 牌「……」 京太郎「ははははっ、冗談だって!悪かったよ、そんな怒るなよ」 牌「……」 京太郎「だから悪かったって言ってるだろー」 牌「……」 京太郎「……えい」ツン 牌「……」 京太郎「……何か言えよ」 牌「……」 京太郎「……もしかして、本当に怒った?」 京太郎「…………ごめん、な」 牌「……」 京太郎「……つい、さ」 京太郎「好きなヤツには……ちょっかいだしたくなるんだよ」 京太郎「……お前の事、本当……好きなんだ」 牌「……」 京太郎「……」 ソッ… ギュッ 牌「……」 京太郎「ふふ……冷たいヤツだな……」 京太郎「ま……でも、丁度いいのかもな」 牌「……」 京太郎「この俺の……すげえ、熱い想いと」 京太郎「お前の冷たさで……きっと、丁度いいんだよ」 京太郎「二人で、一つなんだ……俺達」 ―部室外― 優希「……」 まこ「お?なんじゃそんなところで」 優希「先輩、帰ろう。帰りましょう、本当、冗談抜きにして」 まこ「どうしたんじゃ、ってか口調おかしい」 ―次の日― ガチャッ 京太郎「おーっすっす」 シーン 京太郎「……おはよ」 スタスタ ガタッ ストン 京太郎「寂しかったか?」 牌「……」 京太郎「……素直じゃないヤツだな」 京太郎「……」 京太郎「俺は……寂しかったよ」 京太郎「お前に…………会えなくて」 京太郎「………………寂し、かった」 牌「……」 京太郎「……」 牌「……」 京太郎「……なぁ」 牌「……」 京太郎「あのさ……」 牌「……」 京太郎「お前、お前ってさ……」 京太郎「他に……好きなヤツとか、いるのか……?」 牌「……」 京太郎「やっ、あの、違うんだ、なんていうか、その、さ!」 京太郎「……なんていうか」 京太郎「…………お前、結構、素っ気無いっていうか」 京太郎「なんていうか……無機質っていうかさ……もしかして……」 京太郎「……俺の他に……好きなヤツがいるから……そんな態度、なのかな、とか、思ったり、したワケ、です。はい」 牌「……」 京太郎「……そ、そうなの、か?」 牌「……」 京太郎「……な、なぁ、なんとか言ってくれよ」 京太郎「不安になるじゃんか……」 牌「……」 京太郎「……っ!」 京太郎「何とか言えよぉっ!」ガシャーン!! 牌「……」ガラガラ 京太郎「お前がそんな……思わせぶりな態度じゃ……」 京太郎「もう……俺……!」 京太郎「もっと……もっと、お前の事、好きに……なっちまうよ……!!」フルフル 京太郎「迷惑なら!迷惑だってハッキリ――……!!」 京太郎「……――え?」 牌[中] 京太郎「……」 京太郎「……この牌……」 京太郎「……え?」 京太郎「中…………って」 京太郎「……」 京太郎「えぇ~~~~~っ!!!?」 牌 [中] 京太郎「ちゅう、ちゅうって」 京太郎「俺と!?お前がか!!?」 牌 [中] 京太郎「い、いやいや!!いやいや!!嫌なわけないし!!!!」 京太郎「で、でもっ!!でもでも!……」 京太郎「………………俺、で……いい、のか……?」 牌 [中] 京太郎「わ、わかってるよぉっ!そんな急かすな!」 京太郎「お、お、俺……初めて、なんだからな?」 牌 [中] 京太郎「わかってるってば!!」 スッ 京太郎「……い、いきます……よ?」 牌 [中] 京太郎「……っ」 京太郎「あ、あの、さ」 牌 [中] 京太郎「……キスの前に……コレだけ、言わせてくれ……」 京太郎「……………………大好き」 チュッ 京太郎「……――ん……!」チュゥッ 牌「……」 京太郎「……んはっ……んぅ」チュッ 牌「……」 京太郎「……っは、駄目、止まらな……んぷ」チュパァ 牌「……」 京太郎「牌……んぅ、んぴゅ、牌っ……ぷふ」チュポ 牌「……」 京太郎「んっ、んっ、んっ……」キュポキュポ 牌「……」 京太郎「ん――…………っは」キュポキュポ ポン 牌「……」 京太郎「はぁ……はぁ……」 牌「……」 京太郎「……ごめん……なんか、好きすぎて……わからなく、なっちまった」 牌「……」 京太郎「……」モジモジ 牌「……」 京太郎「……しちゃっ……た……な」 牌「……」 京太郎「……」 牌「……」 京太郎「…………しばらくは」 京太郎「しばらくは……自分に歯止め効かなくなりそうだから……おあずけ、な」 ―部室外― まこ「……」 久「あら?どしたのまこ」 まこ「帰ろう、きっとアンタがこき使いすぎたせいじゃ」 久「えっ?な、何が?え?」 ―別の日― ガチャ 京太郎「……」 スタスタ ガタ 京太郎「ふう……びしょ濡れになっちまった」 牌「……」 京太郎「すげえ雨だよ……こんな時間なのにまるで夜だ」 牌「……」 京太郎「っくし!……あー……ん?」 牌「……」 京太郎「あはは、大丈夫だっての。この俺にかかれば風邪なんて」 京太郎「っくし!!」 牌「……」 京太郎「わかったよ……ちゃんと体拭くっての」 ゴソゴソ 牌「……」 京太郎「っと……ん?」 牌「……」 京太郎「……別にいいだろ、脱がなきゃ体拭けないし」 牌「……」 京太郎「へーへー、私がわるうござんすよー」 牌「……」 京太郎「……」ゴソ 京太郎「……」 京太郎「……何」 牌「……」 京太郎「…………何、見てんだよ」 牌「……」 京太郎「……お前、ほんとにスケベな」 牌「……」 京太郎「いや、だって実際そうじゃん!この前もさ!」 牌「……」 京太郎「俺は別に誘ってねえよ!なんだよその目!」 牌「……」 京太郎「なんだってのその冷たい態度は!っていうか」 京太郎「そうやって色目で俺を見てきて……誘ってるのはお前のほうだろ!!!」 牌「……」 京太郎「まーた御得意のだんまりですか!」 京太郎「そうやっていつもいつも――……!」スタスタ ガタッ 京太郎「わっ!?」 ガシャーン パラパラ…… 京太郎「いてて……」 京太郎「すまん、置いたバッグに躓いて――……」 京太郎「!!」 牌「……」 京太郎「……」 牌「……」 京太郎「……わ、悪い」 牌「……」 京太郎「すぐ、どく」 牌「……」 京太郎「…………ごめん」 京太郎「体………………動かせないや」 京太郎「………………――お前から…………目が、離せない」 京太郎「……」 牌「……」 京太郎「……お前」 牌「……」 京太郎「……やっぱり、肌……凄く」 京太郎「………………白い」 牌「……」 京太郎「……」 ガバァッ!!!! 京太郎「牌ぃ!!!!」 牌「」 ゴソゴソ 京太郎「牌ぃ、牌ぃっ」ハァハァ 牌「」 京太郎「ごめ、も、止まらない……!」 京太郎「気持ちっ」 京太郎「抑えらんな……っ!!」 牌「」 京太郎「はぁっ、んちゅっ」 京太郎「んはぁっ」 京太郎「牌っ、牌っ」 牌「」 京太郎「な、いいだろ?いいだろ?なぁっ」 京太郎「いいだろ!?な!?」 牌「」 京太郎「んちゅっ!!」 京太郎「ぷはっ!!!!はぁっ!はぁっ!」 京太郎「お前の、真っ白で……綺麗だ……!!」 牌「」 京太郎「う、くっ……!」 京太郎「も、駄目」 京太郎「もう、抑えられねえっ!!」 ボロン 京太郎「ふーっ……!ふーっ……! 京太郎「お前を…………抱く……!」 牌「」 京太郎「へ……へへっ……!」 京太郎「こんな時までだんまりかよ……!お得意のよぉ!」 ゴソッ 京太郎「ほら!お前がそんなだから……!こんな事になってんだ!!」 京太郎「何か言わねぇのかよ!!」 京太郎「“嫌だ”とか“やめて”とか!!」 牌「」 グイッ 京太郎「“離せ”とか!“死ね”とか!!!」 グイッ 京太郎「“お前の事なんて、好きじゃなかった”とか!!」 グイッ! 京太郎「“今までのは遊びだった”とか!!」 グイッ!! グイッ!! 京太郎「“京太郎の事なんか”……!オレの事なんか……っ!!」 グイッ!! ピタ…… 京太郎「……“嫌い”……とか……!」ポロポロ 牌「……」 京太郎「言え……よ……!!」ポロポロ 京太郎「ひぐっ……!!ぐすっ……!!」 京太郎「オレを……オレを……!!」 京太郎「愛して、くれないならっ!!!!」 京太郎「嫌いだって!!!!言っでぐれよぉ!!!!!!!!!」 グイッ グイッ 京太郎「ぐぞぉっ!!ぐぞぉっ!!!」 京太郎「ぐぞぉっっ!!!!入らねぇっ!!!!!!」 牌「……」 京太郎「お前は!!」 京太郎「お前はオレの事なんか!!!!!」 グイッ パタン 京太郎「愛して――……」ピタ 牌「……」 京太郎「………………――え?」 牌 [萬子] 京太郎「……」 牌 [萬子] 京太郎「……おま、え」 牌 [萬子] 京太郎「……」 牌 [萬子] 京太郎「……」 京太郎「自分から……見せるって」 京太郎「そんな大事な所見せるって……ことは」 京太郎「……」 京太郎「…………いい、のか?」 牌 [萬子] 京太郎「……牌!!」 グニュッ!!! 京太郎「うっ……!!」 牌 [萬子] 京太郎「うっ、くっ!!あぁっ……!いいっ……!!」グイッ グイッ!! 牌 [萬子] ―部室外― スタスタ 久「だからー、なんなのよー」 咲「ですから!部室はなんというか駄目なんです!」 和「多分須賀君、今日も部室にいます!!」 久「須賀君が部室に居たっていいじゃない。みんないじわるねぇ」 優希「そういう問題じゃないんだじぇ!!」 まこ「とにかく悪い事は言わん!!今日はわしらだけでわしん家で部活を!!」 久「だーめだってば。理由も教えてくれないし」 久「それにこの雨じゃまこの家まで行くので疲れちゃうわよ」 まこ「それは、そうじゃがっ」 久「もう、皆変よ?気持ちをビシっと入れ替えて部活するわよ!」 ザッ 久「さあ、着いt」 ギュッ ギュッ ギュッ!! 京太郎「あああああ――――っ!!!!!!!!」 ヘコヘコヘコヘコヘコヘコヘコ 京太郎「いっ……いいっ……!!!!」 京太郎「いいよぉ!!!気持ちっ!!!!!」 京太郎「気持ちいいっ……!!!!牌っ!!!!!!」 京太郎「 愛 じ で る ッ ッ ッ !!!!!!!」 久「 」 咲「 」 和「 」 優希「 」 まこ「 」 京太郎「はぁっ!はぁっ!」 牌「」 京太郎「お前の、肌っ!!!」 京太郎「眼差しっ!!匂いっ!!」 京太郎「全部、全部っ!!」 牌「」 京太郎「万子も……!!!!索子もっ!!!!」 京太郎「筒子も!!東西南北白發中も!!!!!!」 牌「」 京太郎「全部!!!全部!!!」 京太郎「全部全部っ!!!!あぐっ!!!!」 京太郎「全部!!!!!愛おしい!!!!!!」 牌「」 京太郎「あひぃっ!!!!!!めくれるッッ!!!!!!」 京太郎「牌!!!!!……うっっ!!!!!」 京太郎「イグッ!!!!イグゥッ!!!!!!」 京太郎「牌ィ!!!!!!出すぞっ!!!!!!!」 牌「」 京太郎「牌!!!!!」 ドポォォォ!!!!!!! 京太郎「愛してるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぁアァァァアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!」 ボピュゥゥッ!!!!ピュパァァァッ!!!! 京太郎「アァァァアアアア」 牌「 」 久「」 咲「」 和「」 優希「」 まこ「」 ビュルゥッ ピュフッ ピチュッ…… 京太郎「オォォアアアアアアア」 京太郎「オアアアアアアアアアアア」 京太郎「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」 ガシッ!!!! 京太郎「こんなんでッッ!!!!!!!!!!!!」 ガッッッッシャアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 京太郎「麻雀が上手ぐなるがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!」ゴッシャアアアアアアン!!!!!!!! 久「ちょちょっ!!!!須賀くん!!!!!」 京太郎「ボゲがあぁぁぁああああ!!!!!!!!!!!!」ガッシャアアン!!!!! まこ「お、落ち着け!!落ち着くんじゃ!!!!!」 京太郎「ごんなもんっっ!!!!!!!!!!!」ガシィ!!!!! 咲「あぁっ!!!!!雀卓が!!!!」 京太郎「ベランダに"っっっっ!!!!!!!!!!!!!!」 ゴシャアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 京太郎「こうじゃああああああい!!!!!!!!!!!!!!!!!」 和「きゃあああああ!!!!!」 久「なんて事を!!!!」 京太郎「やあああああああ!!!!!!!!!!」ガシィィィッ!!!!!! 優希「ロッカーが!!!!」 京太郎「全部!!!!!!!全部!!!!!!!!!!!!」ブォン!!!!!!!! 京太郎「ごうじゃボゲエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!!」ガッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!!! 咲「あぁっ!!染谷先輩が巻き添えに!!!!!!」 和「落ち着いて下さい!!須賀君!!落ち着いて!!!!」 京太郎「死ね糞があァアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!」 優希「京太郎!!お願い!!落ち着いて京太郎!!!!」 京太郎「うあぁぁっ!!!!!!うぁああああアアアアアアアアアアアアアアアアああああ!!!!!」 咲「京ちゃん!!京ちゃぁん!!!!!」 ピタ 久「……え?」 咲「……きょ、京、ちゃん?」 京太郎「……」 京太郎「……呼んでる」 咲「え?」 京太郎「…………呼んでる」 京太郎「牌が……俺の、名前……呼んでる」 バッ!!!!! 和「あっ!!!?」 優希「京太郎!!!?」 京太郎「牌ぃ!!!!!牌――――!!!!!」タッタッタ 久「須賀君!!!?」 咲「京ちゃん!!!?京ちゃ――ん!!!!!!」 タッタッタ…… ッタ…… … ・ ザァァァァ…… 和「……」 優希「ひぐっ……!!ぐすっ……」 久「……行っちゃった……わね……」 咲「…………京、ちゃん……」 ザァァァァァァ…… タッタッタ… 京太郎「はぁっ……はぁっ……!!」 京太郎「頑張っちゃったっ」 京太郎「頑張ったわれわれっ」 京太郎「東西南北っ」 京太郎「ワ――――イ!!!ワ―――――イ!!!!!!」 タッタッタ…… …… … 壊れたベランダから飛び出して 全裸で雨の中を走って それから、京ちゃんはもう……帰ってこなかった ………… …… … ・ スタスタ…… ピタ… 咲「ふう……」 ヒュゥゥ…… 咲「……」 和「咲さん?」 咲「あ、和ちゃん」 和「大丈夫ですか?早く部室に行きましょう」 咲「うん」 咲「……」 でも、きっと京ちゃんは帰って来る あの日、あの時……牌と過ごした日々は 京ちゃんの中で、偽りでもなんでもなく……存在していると思うから ビュゥゥゥ… 咲「……」 ――――冬が来る 和「咲さん!」 咲「あ、ごめんっ、すぐ行く!」 咲「……」 タッ 咲「待ってー」タッタッタ ――――――全裸の京ちゃんが、凍えないといいのだけれど カン
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359735674/ 咲「もう2月になるんだね、この前新年を迎えたと思ったのになんだか時間が早く感じるよ」 和「ここ最近はずっと寒かったので少しは楽になるといいんですけど」 優希「モグモグ……」 咲「あっ、そうだ。 2月といえばもうすぐなんだ」 和「なんの話ですか?」 咲「ちょっとね……ねぇねぇ優希ちゃん、もうすぐだけどプレゼントどうするの?」 優希「へっ? なんの話だ咲ちゃん」 咲「えっ……和ちゃんはともかく、もしかして優希ちゃんも知らないの?」 優希「だからなにを……」 咲「もうすぐ……2月2日は京ちゃんの誕生日なんだよ?」 優希「……え?」 --教室-- 優希「京太郎!!」 京太郎「どわあっ!? な、なんだよ優希、驚かすなって」 優希「そんな事どうでもいい! なんで教えなかったんだ!?」 京太郎「何を……あっ」 優希「京太郎の誕生日がもうすぐだなんて私聞いてないじょ! 今からじゃ満足にプレゼントだって……」 京太郎「あー……別にいいって、そんな今さら誕生日で大喜びするほど子供じゃないんだし……」 優希「っ……そういう問題じゃない!」 京太郎「じゃあなんだって言うんだよ?」 優希「咲ちゃんが京太郎の誕生日を知ってて、私が知らないっていうのが気に入らないんだじぇ!」 京太郎「……は?」 優希「だ、だって私は、京太郎の、その、ううー……か、彼女なんだからな!!」 京太郎「バカ、声が大きい! つうか恥ずかしがるくらいなら言うなよ!」 優希「うるさいうるさい! それもこれも隠し事をした京太郎がいけないんだ!」 京太郎「んな大げさな……誕生日教えてなかったくらいで……」 優希「私からしたらくらいで済まされない大問題なんだじょ!」 京太郎「とりあえず落ち着けって! 教室でこんな事してたら色々厄介な事に……」 ザワザワザワザワ…… モブ男1「須賀の奴、片岡とつき合ってたの? だったら前に咲ちゃんと一緒にいた時からかったのまずかったか……?」 モブ男2「そういえば須賀、片岡のために金持ちの家の執事に弟子入りしたらしいな……愛だねぇ」 モブ男3「リア充か……死ねばいいのに」 モブ女1「雑用ばっかりって噂で聞いてたのに麻雀部辞めなかったのは彼女がいたからなんだー…… 須賀君ってば片岡さん大好きなんだね」 モブ女2「片岡さんもよく絡んでたらしいよー、須賀君のためにメイド服着てご奉仕したとか……」 モブ女3「片岡さんなら問題ない、許す」 京太郎「うあ……」 優希「あ……」 京太郎「とりあえずこれ以上ここで話すのはまずい。 外行くぞ」 優希「……」コクコク --屋上-- 京太郎「雲がきれいだなー……当分教室戻れないしずっと見てたいぜー」 優希「ご、ごめん……」 京太郎「いや、いいんだけどな。 どうせいつかはバレた気もするし」 優希「そうか……って、それより誕生日だ、誕生日!」 京太郎「ああ、誤魔化されなかったか。 成長したな優希」 優希「話をコロコロ変えるな! さあ、吐け! なんで私に誕生日を教えなかった!?」 京太郎「……はあ、わかったわかった。 理由を言えば納得するんだな?」 優希「そうそう、最初からそうして素直にしてればいいんだじぇ」 京太郎「……ほら、お前この前タコスもあんまり買えなくなってきたーとか言ってたじゃん?」 優希「そういえばそんな話もしたな」 京太郎「だからなんつーか、誕生日プレゼントとかで金使わせるのも悪いかなーって」 優希「えっ……」 京太郎「お前、そういうの気にしないように見えて意外と気にするタイプだしさ…… バレないまま誕生日過ぎてれば問題ないと思ったんだよ」 優希「そ、そんなの……」 京太郎「前にも言ったけど俺、お前がタコス食ってる時とかの笑顔好きだし…… それが見られなくなるくらいなら自分の方は我慢する。 その日だってデートするんだから一緒にいられないわけじゃないだろ?」 優希「それは、そうだけど……」 京太郎「まっ、バレちまったならしょうがない。 誕生日のデートはたくさん楽しませてくれればそれでいいよ、 優希には普段麻雀で世話になってるしな。 あっ、どうしてもって言うなら一度色々成長した優希とデートしてみたいかも」 優希「無茶言うな……」 京太郎「だよなー、つまりはそんな無茶な事くらいしか浮かばないくらい、俺は満足してるってことだ」 キーンコーン、カーンコーン…… 京太郎「さーて、じゃあ俺は教室戻るわ。 優希も遅刻になる前に教室戻っとけよー」 ガチャッ、バタンッ…… 優希「私は、そんな気遣いいらないのに……」 --廊下-- 京太郎「……」 「京ちゃん、あんまり女の子を泣かせるのはよくないんじゃないかなあ?」 京太郎「人聞きの悪い事言うなよ、咲」 咲「そうかな? 私は優希ちゃんが泣いてるように見えたよ?」 京太郎「別に、誕生日くらいでそんな……」 咲「京ちゃんにとってはそうかもしれないけど、優希ちゃんにとってもそうだとは限らないよ」 京太郎「む……」 咲「だいたい京ちゃん、私にはプレゼントよろしくなーとか言ってたくせに優希ちゃんには甘いんだから」 京太郎「しょうがないだろ……そりゃ友達と彼女じゃ、どうしたって差は出ちまうもんだ」 咲「……」ポカーン 京太郎「な、なんだよ」 咲「いや、京ちゃん変わったなあって」 京太郎「……そんな事ないだろ」 咲「ううん、変わった。 前は和ちゃんばっかりで優希ちゃんの事全然見てあげてなかった京ちゃんが、 自然に優希ちゃんを優先してるんだもん」 京太郎「……俺、そんなにあいつ邪険にしてたか?」 咲「うん」 京太郎「即答かよ……さすがにへこむぞ」 咲「でも私はいいことだと思うよ。 京ちゃん、なんだか優しくなったもん」 京太郎「買いかぶりすぎじゃね?」 咲「そんな事ないよー。 あっ、でも勝手に自分で結論だしちゃうのはやっぱりダメだよ、 優希ちゃんには優希ちゃんの考えがあるんだから」 京太郎「んー……わかったわかった、善処するようにする」 咲「なんか怪しいけど……まあいいや。 じゃあ今回は特別に悩めるカップルに咲さんが仲むつまじくなれるヒントをあげよう!」 京太郎「……恋人なんかできたことないくせに」 咲「黙って聞く!」 京太郎「はいはい……」 --片岡家-- 優希「……」 優希(京太郎の誕生日まで後3日……今さらなにを準備したらいいんだ?) 優希(軍資金はほとんど残ってない……おこづかいの前借りもこの前しちゃったじょ……) 優希(手作りのプレゼントは時間がないから出来ないし、本当にどうすればいいんだじぇ……) 優希「はあ……成長した私とデートしたいって言われても、そんなのどうしようもないし……」 ブー……ブー…… 優希「メール? 誰からだろ……咲ちゃん?」 優希「なになに……!?」 優希「そ、そうなのか……確かにこれならいけるかもしれないじぇ!」 優希「ふふん、待ってろよ京太郎ー、今年の誕生日は私が一生忘れられない日にしてやるじぇ!」 咲「これでよし、と。 後はお互いの頑張り次第だよ京ちゃん、優希ちゃん」 咲「さて、私は小説の続きでも書こうっと」 --2月2日-- 京太郎「……」 京太郎(あれから3日、優希から連絡一切なかったな。 はあ、こっちから接触しようにも あいつ学校休んでるし、電話やメールも返ってこない……完全に怒らせちまったのかなあ……) 京太郎「デートには来るって今朝メールあったからドタキャンとかはなさそうだけど…… こりゃ今日はいつも以上にエスコートしてやらなきゃな」 「おーい京太郎ー!」 京太郎「おっ、来た来た……!?」 京太郎「えっ、あれ……はあ?」 優希「えへへ、お待たせだじぇ!」 京太郎「えっと……優希、だよな?」 優希「もちろん! なんだ、彼女の顔を忘れたのかー?」 京太郎「いや、だってお前……」 京太郎「髪と身長が3日じゃありえないくらい伸びてんじゃねぇか!?」 優希「おっぱいも大きくなったじょ、触ってみる?」 京太郎「確かに大きく……って、何を言ってんだこら!」 京太郎(いったいどうなってんだこれ、身長は咲とそんなに変わらないし、 髪は腰まで伸びてやがる……おまけに胸が竹井先輩に届くか届かないかレベルにまで大きく……) 優希「うーん、なんか反応が悪いじぇ……京太郎はこんな私、嫌い?」 京太郎「いや、嫌いとかじゃなくてだな……というか本当にどうしたんだよそれ」 優希「ふふん、実は……全国団体戦で戦った永水の人達に協力してもらって、身体を未来の私にしてもらったのだ!」 京太郎「あそこなんでもありだな、おい!?」 優希「京太郎の誕生日プレゼントは、未来の成長した私とのデートだじぇ! 嬉しいか?」 京太郎「……」 京太郎(誕生日プレゼントって……やっぱりこいつ気にしてたのか。 つーかあれは成長してもデートするような関係でいたいなってくらいの意味で、別にわざわざ鹿児島まで行ってそんな事しなくてもいいっつうのに……) 優希「……」ニコニコ 京太郎(だけどなっちまったなら今さら元に戻してこいって言うのもなあ…… それに、普段もかわいいけど今はさらに綺麗になってるし……) 京太郎「……ああ、嬉しいな」 京太郎(だったら今日1日くらい、楽しむのも悪くないだろ) 優希「よかったじぇ! それじゃあデートに行こう京太郎!」ギュッ 京太郎「お、おう……」ドキッ 京太郎(身長伸びてるからいつもより顔が近い!? それにこの腕に当たる柔らかい感触…… ま、まさか優希にこんな感触を感じる日が来るとは……) 優希「どうしたんだ京太郎?」 京太郎「な、なんでもない。 とりあえず映画にでも行くかー」 京太郎(だから顔が近いんだよ!) --映画館-- 京太郎(魔法少女マジカルはやりん……宿敵アラフォーすこやんとの 戦いを描いた話題作、だったっけか。 なんでアラフォーすこやんより年上のはずの マジカルはやりんが、アラサーを名乗っているのかで物議を醸してるとかなんとか……) イイカゲンニミトメヨウヨ……アナタハレッキトシタアラフォーナンダヨ、マジカルハヤリン! チ、チガウ! ワタシハアラフォーナンカジャナイ! 優希「おおう……この後どうなるんだじぇ」 京太郎「……」 京太郎(それにしても身体は変わっても中身はやっぱり優希だな…… 最初は緊張したけどいつも通りなこいつを見てたら段々緊張してるのがアホらしくなってきた) 優希「ん? 私の顔に何かついてるか京太郎?」 京太郎「あっ、いや別に……」 コレデトドメダヨアラフォースコヤン……スターライト、ブレイカー!! ワタシダッテアラフォージャナイノニィィィィィ……!! 優希「やった! マジカルはやりんの大勝利だじぇ!」ギュッ 京太郎「……!」ドキッ 京太郎(アホらしくはあるんだが……やっぱり調子狂うんだよなあ) ---- 京太郎「もうお昼だな……いつもみたいにタコス屋にでも行くか?」 優希「えっと、それなんだけど……き、今日は私がタコスを作ってきたじぇ!」 京太郎「マジか!? そういえばお前タコス作り上手かったよな……」 優希「ふふん、前に食べたのよりもグレードアップした自信作だじぇ。 存分に味わうがいいぞ」 京太郎「そこまで言うなら期待させてもらうか……でも」 優希「ん?」 京太郎「ずっと疑問だったんだけどさ、お前自分であんなに美味いタコス作れんのになんで俺にタコス頼むんだ?」 46 寝てしまっていた……少ししてから再開します 2013/02/02 05 05 39 ID 0HPtOB4k0 優希「……」 京太郎「俺のなんて師匠やお前に比べたらまだまだ……って、なんだよその目」 優希「……別に。 やっぱり京太郎は女心がわかってないって呆れてるだけだじょ」 京太郎「ど、どういう意味だよそれ!」 優希「ふん、それくらい自分で考えろ! ほら、さっさと行くじぇ!」 京太郎「あっ、ちょっと待てよ!」 優希「……好きな人が作ってくれたタコスの方が美味しいからに決まってるだろ、京太郎のバカ」 ---- 京太郎「美味い……」 優希「そ、そうか!」 京太郎「いったいどう作ったらこんなに美味くなるんだよ……なんか隠し味でも入ってんのか……?」モグモグ 優希「おっ、さすが京太郎! 私が入れた隠し味に気付いたな?」 京太郎「マジで入ってんのか!? 後学のために教えてくれよ、家で再現してみたいし」 優希「このタコスの隠し味、それはー……京太郎への優希ちゃんの愛情、だじぇ!」 京太郎「……」 優希「……」 京太郎「……」 優希「き、京太郎、なんか言ってほしいじょ……」モジモジ 京太郎「……あっ、な、なんだよそれ! 全然参考にならないじゃねぇかよー!」 優希「そんな事ないだろ! 京太郎も私みたいに優希ちゃん大好きって気持ちをこめればいいのだ!」 京太郎「あ、あのなあ……」 京太郎(やっべえ……さっきから心臓ドキドキしてそろそろ痛くなってきたぞ。 少し身長とか髪が伸びただけでこんなに印象変わるのかよ、女の子って……) 優希(京太郎、少しは喜んでくれてるのかな? 見た感じはいつもとあまり変わらないけど…… もっと押した方がいいのか? そういえば前にラジオでこういう時の対処法を小鍛治プロが話してたはずだじぇ……たしか) 優希「き、京太郎!」 京太郎「な、なんだ?」 優希「あ、あーんだじぇ!」 京太郎「」 優希(あ、あれ? 京太郎固まっちゃったじょ……おかしいな、小鍛治プロは男は こういうのをされたらイチコロだって言ってたのに……その後福与アナに笑われてた気もするけど) 京太郎(なんなの、もうさ、なんなんだよこれは! こいつ本当に優希か、 和の昔馴染みとか言ってた阿知賀の人が化けてんじゃねぇのこれ!?) 優希(えっとこれでダメだった時は……) 優希「……」パクッ 京太郎(自分でタコスを食った……諦めてくれたか) 優希「んっ……」 京太郎「」 京太郎(……なんで優希はタコスを半分くわえたまま俺に顔を突き出してるんでしょうか?) 優希「んっ……た、食べないのか京太郎?」 京太郎(頼むから上目づかいとかやめてくれ、本当に色々もたないんだって!) 京太郎「い、いや大丈夫……じ、じゃあもらうわ」 優希「ん……」 京太郎「モグモグ……」 優希「……」 京太郎「モグモグ……」 京太郎(なにしてんだ俺……人通りがないわけじゃない場所で ポッキーゲームみたいにタコス食うとか……恥ずかしくて死ねるぞ!) 優希「美味しい?」 京太郎「ああ……」 京太郎(味なんかわかるかよ、ちくしょう! 俺達って普段はもっとこう軽いっていうか、 気の置けない感じで一緒にいるのに今日は調子狂いっぱなしだっつうの!!) 優希「まだまだタコスはあるからな!」 京太郎(おーい、もしかしてそれは全部今ので食べさせる宣言ですかー? 俺、耐えられるかな、ははは……) ---- 優希「~~♪」 京太郎「……」 京太郎(昼飯は強敵だった……もう後半は無心でタコスを食べてた気がするぜ…… 今の俺なら麻雀で全く振り込まない自信がある) 優希「~~♪」 京太郎(原因の優希ときたら人の気も知らないで鼻歌なんか歌ってるし……いや、楽しんでくれてるならいいんだけどよ) 京太郎「……喫茶店にでも行くか」 優希「賛成だじぇ!」 京太郎(だけどとりあえず一息入れたい……) 京太郎「トイレ行ってくる。 適当に飲み物でも頼んどいてくれ」 優希「はーいだじぇ」 京太郎「ふう……今日は何というかいつも以上に神経使う1日だな」 京太郎「優希はいつもの感覚でじゃれてきてんだろうけどこっちからしたら一種の拷問だぞ、あれは」 京太郎「かといって下手に注意なんかしたら無駄に意識して緊張してますってばらすようなもんだし……どうしたもんか」 京太郎「とりあえずお茶でも飲みながらゆっくり考え……」 京太郎(落ち着くために入った喫茶店、しかし俺が少し目を離した隙に次の一手は決まっていた) 優希「遅いじぇ、京太郎!」 京太郎「」 京太郎(トイレから戻ってきた俺が見たもの、それは……) 京太郎(ストローが2つ刺さり、ジュースがたっぷり入って俺達のテーブルに鎮座していた巨大なグラスだった) 京太郎「……」チュー 優希「……」チュー 京太郎(どうしてこうなった) 京太郎(一息つくどころかガンガンライフが削られてるんですけど、本当にどうしてこうなった!) 京太郎「……」チュー 優希「……♪」チュー 京太郎(ちくしょう、いい顔しやがって……こっちはちょっとしたパニックで大変なんだぞ……こんなところ知り合いにでも見られたら普通にアウト……)チラッ 咲「……」ジー 京太郎「」 咲「……」ジー 京太郎(見られてる、めちゃくちゃ見られてる) 優希「……? どうした京太郎、飲む口が止まってるじぇ」 京太郎「ああ、いや……」 京太郎(どうする? 咲がいるのは優希の背中側の窓だからこのまま黙ってればたぶん気付かない……) 優希「京太郎ー?」 京太郎(だけど考えたら咲は今俺と一緒にいるのが優希だってわかってるのか? ……大丈夫、だよな?) 咲「……」パクパク 京太郎(なんだ? 咲の奴口をパクパクして……何か伝えようとしてんのか? なになに…… 『私の事は気にしないで続けてください』と……) 京太郎「続けられるかあ!!」ガタンッ! 優希「京太郎!? きゃうっ!?」バシャッ 京太郎「あっ、悪い!」 優希「なんなんだ急に立ち上がって……おかげで顔がびしょびしょだじぇ……」フキフキ……ズルッ 京太郎「!?」 京太郎(か、髪の毛が……ズレた) ---- 優希「……」 京太郎「……」 京太郎(だいぶ日が傾いてきたな……それにしてもさっきのはなんだったんだろうな。 優希の髪の毛が確かにズレた気がしたのにいつの間にか元に戻ってるし咲もいなくなってるし) 優希「……」 京太郎(……やっぱりそういう事なんだろうな。 さっきから黙り込んでるのがその証拠、か) 京太郎「優希」 優希「なんだー?」 京太郎「ちょっとそこの公園に行かないか?」 優希「……ん、わかった」 --公園-- 優希「はあ……今日は楽しかったじぇ」 京太郎「それは何よりで」 優希「なんだか京太郎の誕生日なのに私の方が楽しんでたような気もするじょ」 京太郎「……んなこたねぇよ。 俺だって楽しかった」 優希「それなら、よかったじぇ」 京太郎「……だからさ、そろそろその色々付けてるの外したらどうだ?」 優希「……やっぱりバレちゃったかー、きっかけは喫茶店か?」ファサッ 京太郎「まあな。 そこから最初は混乱しててわからなかった違和感を感じ始めたんだよ。 ったく、かつらにシークレットブーツにパッド……気合い入れすぎだろ」 優希「ううむ、さすがに龍門斑特注のものでも最後まではごまかせなかったじぇ……」ヌギヌギ 京太郎「つーかいくら不思議パワーがありそうな鹿児島でも、未来のお前の身体にしたとかそんなオカルトはないだろ? お金ないって言ってたお前に鹿児島までの交通費があるわけないしな」 優希「理由として咄嗟にあれしか浮かばなかったんだからしょうがないじょ」 京太郎「あとな、いくらなんでもパッド詰めすぎ。 あんなに大きな胸がそう簡単に手に入るかっつうの」 優希「京太郎は大きいおっぱい大好きだから見栄張っちゃった……まあとにかく、いつもの片岡優希ちゃん参上!だじぇ」 京太郎「様子見に来てたって事は咲あたりの入れ知恵だろうけどさ……お前そこまで俺の誕生日気にしてたのか?」 優希「むしろ気にしない方がおかしいじぇ」 京太郎「そんなもんか?」 優希「そんなもんだじぇ。 咲ちゃんからかつらとかのモニターを龍門斑が探してるって教えてもらって、 3日かけて不自然じゃないように慣らして……これくらいしかもう誕生日プレゼントなんて出来なかったから頑張ったんだじょ」 京太郎「……」 京太郎(結局俺の軽い一言が今日の騒動を生んだわけだ……まいったなこりゃ) 優希「それでどうだった京太郎? 成長した優希ちゃんとのデートは」 京太郎「んー? さっきも言ったけど楽しかったぜ? でも」ギュッ 優希「!?」 京太郎「確かに今日のお前もよかったけど、俺はちんくちくりんなお前の方が優希らしくて好きだぜ?」 優希「それ、褒めてるのか?」 京太郎「もちろんだ。 今日1日デートしてやっぱりいつものお前と過ごすのが一番だなーって再確認したよ」 優希「そう、か……」 京太郎「だから今度成長した優希とデートするのは、今日みたいな作り物じゃなくて 本当にお前がそうなった時にしようぜ。 それまでくらいなら余裕で待つしな」 優希「……なんだかプロポーズみたいだな」 京太郎「言うな、俺も言ってから気付いたんだから」 優希「えへへ……」 京太郎「ああ、そういえば優希知ってるか?」 優希「んー?」 京太郎「今日はツインテールの日なんだってよ」 優希「なんだそれ?」 京太郎「男が好きな女の子に結ぶもの渡して、気持ちを受け入れてくれるなら女の子はそれで髪を結ぶんだと」 優希「へぇ、そうなのかー」 京太郎「というわけで、ほらよリボン」 優希「えっ」 京太郎「さっき言った俺の気持ちを受け入れてくれるなら、それを結んでくれ」 優希「……」 京太郎「……」 優希「……今さらにもほどがあるじょ」シュルッ 京太郎「何かにつけてかっこつけたいんだよ、男の子はな」 優希「わけがわからないじぇ、全く……」キュッ 京太郎「ははは、似合ってるぜ優希」 優希「んっ……ところで京太郎、このリボン髪を結ぶためのリボンじゃないだろ?」 京太郎「そうだな、それはよくプレゼントの包装に使うリボンだ」 優希「これ、もしかして私自身をプレゼントにしろって意味だったりする?」 京太郎「まあ……うん、お前の想像通りだ」 優希「……」 京太郎「……」 優希「京太郎の、エッチ」 京太郎「ばっ、別にそこまでさせるつもりは……!?」チュッ 優希「しょうがない……そんなエッチな京太郎には誕生日プレゼントとして、私をプレゼントするじぇ!」ギュウウウ…… 京太郎「ちょっ、お前いきなり積極的過ぎ……」 優希「私も今日は無理してたみたい……だから取り返す勢いで甘えてやるじょ!」 京太郎「落ち着け、ここは公園だ、誰に見られるかわからな……のわあああああ!?」 優希「京太郎、だーい好き!」 チュッ! カン!
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五月下旬。 春が終わりを告げ、梅雨を迎える時期。 衣替えの日が近付き、寒さとは無縁の季節が迫る。 だが、松実館のある一室では―― 「うぁっつう……」 エアコンの暖房設定。 十重二十重に重ねられた毛布やタオルケット。 曇る窓ガラス。 そして、自分の上に覆い被さるように眠っている姉。 「あったか~い……」 こんな環境でありながら健やかな寝顔を晒せるのは、日本広しと言えども自分の姉くらいのものだろう。 勿論、自分は違う。このままでは暑さでやられる。 姉の安眠を妨げるのは心苦しいが、起こさなければ。 「ほら、姉さん。起きろよ」 「んぁ、むぅ……」 宥姉判定直下 1~40 おはようの、ちゅー…… 41~60 やだぁ…… 61~98 もっと…… ゾロ目 ??? おはようの、ちゅー…… モゾモゾと身じろぎする姉。 目を擦っているが未だ寝惚け眼であり、覚醒しきっていないようだ。 「ちゅー……」 「ハァ?」 「おはようの、ちゅー……」 「……」 宥が瞳を閉じる。 そっと唇を付き出し、言葉の通りのものを求めている。 「……姉、さん」 それに対して、京太郎は。 そっと、姉の肩に手をかけて。 「アホかーっ!!」 「ひゃぁっ!?」 思いっ切り、押し飛ばした。 汗を流すためにシャワーを浴びて、朝食をとり、身支度をすればあっという間に登校時刻。 憂鬱な休み明けの通学路を、欠伸を噛み殺しながら歩く。 そんな京太郎の様子を見て、幼馴染の新子憧は苦笑した。 「ちゃんと寝たのー? 今日、テストだけど」 「いや、宥姉さんがさ……」 「……あぁ」 松実姉妹の弟への溺愛っぷりは。 阿知賀に通う生徒なら、誰でも知っている。 あこちゃー判定直下 1~30 お願いだから法に触れるのは止めてよね 31~60 ……相変わらず、ねぇ 61~98 私だって……京太郎と…… 姉と弟。 近親相姦。 常識として、倫理として普通ならば考えられない。 法律で禁じられていることだ。 だけど、あの姉妹は、実の弟に、異性としての感情を向けている。 「寝苦しいけど……姉さんほっとけないしなぁ……」 そして、この隣を歩く幼馴染も。 気持ちが傾きつつあるのを、憧は知っている。 「……ズルい……」 神様。 お母さん、お父さん。 どうして私を。 京太郎の姉として、産んでくれなかったの。 髪を伸ばした。京太郎がドラマの髪が長い女優に見惚れていたから。 化粧を覚えた。京太郎が年上の女性に憧れていたから。 急に色気づいたと馬鹿にするヤツはいたけれど、姉に習って、雑誌を読んで、必死に勉強した。 だけど。 「いやさー、玄姉さんも玄姉さんで……」 勝てない。 京太郎と一緒にいられる時間でも、京太郎の好みの体つきでも。 あの姉妹には、勝てない。 不公平だ。 こんなにも、京太郎のことを見ているのに。 神様は、時間も、体も、幸運も。 憧にはくれなかった。 「おーい、憧……?」 「……」 「おーい! あっこちゃんやい!」 「ふきゅっ!?」 勢いよく肩を叩かれて、憧は我に帰った。 「止まれって。車来てる」 「え? あ、あぁ、うん」 京太郎に手を引かれて、道の端へ。 幼馴染の手のひらは温かくて、優しいけれど。 ほんの一瞬、鼻腔を擽ったシャンプーの匂いは。 「……京太郎」 「ん?」 「ありがと」 「ん」 憧の心に、小さくない引っ掻き傷を作った。 「んー……大丈夫かな、あいつ」 昇降口で憧と分かれ、別のクラスへ。 二人が通う教室は廊下の反対側にある。 様子のおかしかった幼馴染は心配だが、自分にも授業がある。 ずっと側にいてやることはできない。 「……む!」 教室の入り口に差し掛かった辺りで。 京太郎は、背後から近付いてくる足音に気が付いた。 朝昼晩を問わずやたらとやかましいこの音は、絶対にアイツだ―― 穏判定直下 1~30 どーん!! 31~60 おっはよー!! きょーたろー!! 61~98 どーん!! むー? あれれー? ゾロ目 ??? どーん!! 京太郎の脇を擦り抜ける、弾丸の如き小さな影。 ぎゅぎゅっと急ブレーキの音を響かせて、京太郎へと振り向く彼女。 「おっはよー!! きょーたろー!!」 黒いジャージに白い上履き。 ぱっと見で小学生にも見える彼女の名前は高鴨穏乃。 憧と同じくらい付き合いの長い、もう一人の幼馴染。 「……む? おっはよー!!」 「いや、聞こえてるから」 相変わらずの様子に、苦笑する。 全身全霊全然オッケー。 元気があれば何でも出きる。 そんな言葉を体現したような少女だ。 「んー? 憧は?」 「そりゃ別クラスだし」 「あ、そっか」 ポンと手を叩く穏乃。 小学生まではずっと同じクラスだったが、中学からはクラスが変わってしまった。 ……思えば、その時から。 憧の、今朝のような様子を見ることが増えたかもしれない。 「なあ、穏」 「んー?」 「なんか憧が元気ないみたいでさ、後で話聞いてやってくれないか? 男の俺より話しやすいだろうし」 「んー……そんなことは無いと思うけど……わかった!」 元気よく頷く穏乃。 これで、憧の曇りを晴らすことができればいいのだが。 予鈴が鳴っても、京太郎の思考は授業ではなく幼馴染の方向を向いていた。 休み時間。 「ふぅ……」 雉打ちを済ませ、晴れやかな気分で廊下を歩く。 爆弾処理を無事に済ませた後は、誰だって気分が良い。 「……む?」 目の前を歩く小柄な後姿は、見覚えのある――というか、自分の異性の知人はみんな小柄だ。 多くのファイルを抱えた姿は少し危なっかしい。 「あの、手伝いますよ」 「む……」 あらたそ判定直下 1~30 いいの……? 31~60 ありがと…… 61~98 だ、ダメだと思…… ゾロ目 ??? ありがと…… 「ありがと……」 「いいっすよ。むしろドンドンこき使って下さいよ」 鷺森灼。 小柄でおかっぱ頭の彼女を初めて見た時、『こけしみたい』だなんて感想を抱いた事は、墓場まで持っていかなければならない。 「須賀くん……」 「だからいいっすよ、これぐら――」 「ドエムさん?」 「なんで!?」 彼女のノリは、少し独特だ。 レジェンドを前にした時はかなりわかりやすいのだけれど。 灼と一緒に職員室へと授業用のファイルを送り届けた京太郎。 「じゃ、また……」 「うす、次は部活で」 灼と京太郎のクラスも反対方向にある。 振り向いて、自分の教室へ戻ろうとした京太郎は、深刻な表情を浮かべて職員室の戸をくぐる赤土晴絵に気が付いた。 すれ違いになったので灼は晴絵の様子に気付いていない。 自分の机に座り、腕を組み、深々と溜息を吐く晴絵。 「はぁ……」 「どうしたんすか、先生」 その様子が放っておけなくて、京太郎は晴絵に話しかけた。 ハルちゃん判定直下 1~30 (おいしそう) 31~60 (食べたい) 61~98 (いただきます) ゾロ目 ??? 「なぁ、京太郎? 覚えてる?」 何故か、晴絵に生徒指導室へと連れ込まれた京太郎。 あまり広くない空間に二人きり。 教師とはいえ小さい時から知っている相手なのであまり緊張はしないが。 なんだろう、このままいると。 「な、なにを……?」 「『ハルちゃんスキー! いっちゃヤダー!』」 「そ、それ間違えて酒飲んだ時の……」 「いやー、おもいだしちゃったよ。うん」 大切なものを、失いそうな気がする。 「まさか、その白いのは……!」 「なぁ、お見合いってさ。何だろうね。幸せって、なんだ」 「落ち着きましょう、先生」 「ハルちゃんって呼んでもいいよ。昔みたいに、さ」 いただきます。 そんな声が、聞こえた気がした。 「なにやってんの、二人とも」 底冷えのする声と共に開かれる扉。 憧が、恐ろしいほどの無表情で立っていた。 「あれ、鍵かけた筈なんだけど……」 「普通に開けたけど。で、何やってたの、京太郎」 「うっ……」 じろり。 憧の目線が京太郎を捕らえる。 責められているわけではないのに、言葉に詰まる。 「言えないようなこと? まさかとは思うけど――」 「し、進路相談! 進路相談だよ、二人で。な、京太郎!」 「え? あ、ああ、うん! そうそう! ちょっとこれからの話を!」 嘘は言っていない。 どちらかと言えば相談に乗っていたのは京太郎で、あまりにも一方的なソレは対話の体を成してすらいなかったが。 嘘は、言っていない。 玄と宥は、姉妹と一目でわかる見た目をしている。 玄が髪の毛を染めてコートとマフラーを着込んだら家族以外には誰も見分けが付かないだろう。 対して、京太郎は全く二人に似ていない。 男と女の違いがあるとはいえ、面影すらない。 そんなことを、酒の席で父親に酌をしながら話したら 「そういや俺と姉さんたちってあんま似てないよな」 「ああ、それな――お前、橋の下で拾ってきたから」 「……え?」 松実京太郎。 齢十五にして知る、衝撃の真実だった。 「す、すごいコト、聞いちゃった……!」 くろちゃー直下判定 1~30 今夜は眠れないよぉ……! 31~60 な、なら、大丈夫……だよね? 61~98 おねーちゃんにも知らせなきゃ!! ゾロ目 ??? おねーちゃんにも知らせなきゃ!! どっと疲れる一日だった。 浴室でシャワーを浴びて、汗を洗い流す。 朝の宥に始まり、昼には晴絵と憧に迫られて、そして先程明かされた衝撃の真実。 「まぁ……でも……」 納得できる部分はある。 まずあの二人と全く似ていないし、それに。 あの二人を、異性として意識したことも―― 「……いかん、いかん」 頭を振って邪な考えを追い出す。 血が繋がっていようがいまいが、あの二人は姉だ。それ以上でも以下でもない。 「えっと、シャンプー……」 「はい、どうぞ」 「あ、ども――え?」 えへ、と笑う松実玄。 勿論ここは風呂場であるのだから、衣服など身に付けている筈もなく。 「お姉ちゃんが、背中流してあげるね!」 「あったかく、してあげる……」 逃げ場など、あるわけがない。 前には宥が、後ろには玄が。 玄から逃げれば宥が、宥から逃げれば玄が。 二人の姉妹に挟まれて、京太郎はただ縮こまることしかできなかった。 「どうしたの、きょーちゃん?」 「あったかく、できない、よ……?」 「い、いや……だって……」 二人の肢体は京太郎には刺激が強過ぎる。 なんて事、言える筈がない。 「ほら、こっち向いて……」 「や、ダメだよ! 姉さん!」 「なんで?」 「なんでって、そりゃ――」 「何も、問題ないじゃない。血が繋がってないから……」 「っ!! それ、は」 「おとーさんが言ってたもんね!」 「でも、俺たちは姉弟で――」 「でも」 「赤ちゃんは、産めるよ?」 「う、あ、あ……」 京太郎判定直下 耐えて逃げる 1~50 負ける 51~00 負ける 響く嬌声も、流れる血も。 浴室の壁に阻まれて、シャワーに洗い流されて。 そこで何があったのか。 知っているのは、松実姉弟の三人だけだ。 ――ただ、薄れていく意識の中で。 ――最後に、憧の顔が見えた気がした。 「……」 「どうしたの? 大丈夫?」 「ん、ああ。ちょっと考えごとしてた」 「そう……なら、いいけど」 「……」 「ねえ」 「ん?」 「今度さ、旅行に行かない? 休みにさ」 「あ、ああ。いいな、みんなと――」 「いや」 「え?」 「二人がいい。京太郎と、二人で行きたい」 「……」 「……」 「……そう、だな」 【プロローグ 了】
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7 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/22(日) 23 27 23.85 ID GHP5eZFYO コンマ……次第やね(ニッコリ) 京太郎「!」 逆らえる気がしない、この人の一言一言が俺の脳髄を刺激する。 蕩ける感覚、壊れる間隔に脅されるーー 洋榎「憩の所……おしえてぇな」 京太郎「はい」 いやだ。 --- 荒川病院 病室444号室 憩「京太郎~」ギュッ 京太郎「憩……逃げて……」 洋榎「荒川憩、久しぶりやな」 憩「あ、洋榎さん~久しぶり~」 京太郎「あ、あ、あ」 0~50 正気に戻る 51~99 京太郎は、うちの物やで? 13 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/22(日) 23 33 38.79 ID dcDjxF6CO 京太郎「はっ……!」 洋榎「……なんや、つまらんな」 憩「洋榎さんはどうして京太郎と?」 京太郎「無理矢理……!」 洋榎「京太郎を譲ってもらいにきたんや」 憩「え……?」 洋榎「ええやろ?」 憩「頭打ったん?怒るよ?」 京太郎「憩……」 洋榎「うちの方が、京太郎の事沢山知っとるで?」 0~50 憩「これから知ることにします~」 51~99 洋榎「提案があるんや」 17 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/22(日) 23 37 04.41 ID 13mKIdu8O [1/4] 憩「これから知ることにするから帰ってください」ギューッ 洋榎「しゃあないなぁ……」 洋榎「……」テクテク 洋榎「京太郎」フゥッ 京太郎「~~っ!」ビクビク 耳に吐息をかけられただけで身体はこんなに感じる物なのか……!? 洋榎「な、京太郎の身体はうちを望んどるで?」 0~61 憩「帰ってください」 61~99 洋榎「提案があるんやけど?」 23 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/22(日) 23 40 41.93 ID 13mKIdu8O [2/4] 憩「帰ってください」 洋榎「分かった。自分……半信半疑やろ?」 憩「なっ……!」 洋榎「これから京太郎は自分の物になるか」 洋榎「毅然と振舞ってはいるけど、いつうちに取られるか心配でしょうがないって顔や」 洋榎「そりゃあそうやな、目の前でこんな京太郎を見せられたらなぁ」ピトッ 京太郎「……」ビクッ 0~70 帰る 71~99 洋榎「提案があるんや」 28 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/22(日) 23 43 40.04 ID 13mKIdu8O [3/4] ゾロ目ボーナス! 0~30 憩ちゃん、病む 31~60 憩ちゃんと幸せに 61~99 なんや、結局うちの事が忘れられないんか ゾロ目は強制的に31~60 にカウント 安価下13 多数決 54 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/22(日) 23 58 08.98 ID J6w+ZINwO 一週間後 憩「あーんっ」 京太郎「あーん」パクッ 憩「美味しい~?」 京太郎「最高!」 憩「良かったー♡」 京太郎「これからも、一緒だな」 憩「当たり前やろ~?」 京太郎「えへへ~」 憩と一緒に居るだけで満たされる。 俺は憩の事が大好きだ。 憩「大好きやで~京太郎」 京太郎「うへへ」 何があっても健康で、健やかに。 楽しく毎日を過ごすーー 京太郎「それが俺の望みだ」 雅枝「部外者は帰れやぁぁぁぁぁ!」ガオオ 59 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 00 03 41.37 ID SrUeN6/1O [1/2] セーラ「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ」 浩子「もう嫌や……」 憩「んー」 京太郎「え?」 マジで? 憩「んー♡」 京太郎「はいはい」 チュッ 雅枝「荒川表出ろやワレエエェ!!!」 憩「じゃあまたな~京太郎」 京太郎「はーい!」 憩「ばいばーい」 この時までは幸せだった。 そう……この時までは確実に。 67 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 00 38 44.66 ID 9nCduH2uO [1/4] 憩「……」 憩「ごめんなぁ」 憩「やっぱり洋榎さんの言葉……気になっちゃった」 京太郎「憩……どうしてだ……俺の事……信用出来ないのか?」 憩「んーん、ちゃうよ……私が自分の事……信じられなかったん」 444号室……あの時と同じ病室。 なるほど……憩さんはあの時から俺を…… 憩「ずーっと一緒やで♡」 京太郎「俺は求めてないよ……そんなの」 憩「……」ニコニコ 憩「なんてな、冗談や」 京太郎「おわっ!」ビクッ 憩「監禁なんてするわけないやろ」チュッ 京太郎「憩……」 憩「京太郎……」 心が寄り添うーー 洋榎「ラブラブやなー自分達」 68 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 00 47 00.30 ID 9nCduH2uO [2/4] 京太郎「洋榎さん……?」 洋榎「いやぁ何もせぇへんよ」 洋榎「ほな……また」ガチャ 憩「何しに来たんやろ?」 京太郎「さぁ……」 憩「洋榎さんはよう分からんなぁ~」 京太郎「だな」 71 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 01 01 16.24 ID 9nCduH2uO [3/4] エピローグ 憩「お父さん~?」 憩「お母さんー?」 憩「え……?」 プラーン 憩「嘘……やろ?」 --- 京太郎「ん?」 京太郎「荒川病院……執刀ミス」 京太郎「患者をミスにより殺害……」 昨日だけで10件……!? 京太郎「前々から隠蔽していたものを含めると約100件にも登る……」 京太郎「先日明るみになったと同時に院長夫妻は自殺」 憩「残された多額の借金はうちが背負うらしいな~」 京太郎「憩……」 憩「京太郎」ニコッ 常に笑顔でいろと言われた。 お父さんとお母さんの大事な教え。 72 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 01 02 11.77 ID 9nCduH2uO [4/4] 憩「ーーお別れ……言いに来たで」ニコッ 73 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 01 13 07.45 ID P0CkL/rJO [1/10] 京太郎「……」 その後、憩が何処に行ったのかは分からない。 ただ確かに言えるのは……憩はこの世には居ないと言う事だ。 --- 憩「今度は……助けてな」 憩「京太郎ーー」 プラーン --- 洋榎「病院って意外と脆いんやな、笑えるわ」 洋榎「うちは次の京太郎は粛々と待つことにするわ」 カンッ 84 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 01 29 52.32 ID P0CkL/rJO [8/10] 憩ルートは洋榎ルートと共に封印されました 穏乃ルートは悪魔共々封印されました 次回穏乃ルート選択時は(土方を使うまでも無く回避してたので)土方使用可能。 そろそろ 1はこのスレを終わらせます。先にこっちを終わらせる 現在解放されているのが ゆみルート 一ルート ネキ 憩 穏乃 一 衣 照 淡 怜は封印中 (ピンチになったらハギヨシ登場を使う機会もない程に怜と穏乃はコンマを全回避しました。次回怜か穏乃ルートのピンチ時に使用できます) 記憶引き継ぎに関しては とある一定のコンマを引いたヤンデレのみ引き継ぎと考えています(高校が同じキャラの場合)ので、安心して前回選んだ高校も選んでください。 (永水を選ぶ時は一応確認をしますが復讐編かどうかを明記してください) 前回ヤンデレだったあの子も……ヒロインだったあの子も……! 鶴賀(ゆみ)か龍門渕(一)のどっちかを多数決で選んでください(他の高校は不可) プロローグ 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 次に行く高校は? 鶴賀or龍門渕 安価下10 112 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 17 56 33.16 ID r3t6Q8IEO 純 87 智紀 78 一 276 透華 82 衣 70 やったね!ハーレムだよ!(意味無) 今回は大会を終えた頃の休息期間を描いた龍門渕のお話です(三回目) 夏休みです。 通学路 京太郎「入学してから結構経ったなぁ」 京太郎「皆、本当凄かったなぁ」 まぁ、俺も負けないように頑張りますよっと。 京太郎「あ、あれは」 0~20 純 21~40 智紀 41~60 一 61~80 透華 81~99 衣 116 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/23(月) 23 51 37.92 ID SrUeN6/1O [2/2] 純「おーっす」 京太郎「おお!純!」 純「元気してっか?」 京太郎「おう!」 純「透華が買って来て欲しい物があるんだってよ」 京太郎「分かったわ、じゃあ先に行ってるぞ」 純「おう、悪いな」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 118 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 00 04 51.15 ID HKoqwnuqO [1/2] 純 117 麻雀部 京太郎「頼まれた物買ってきたぞー!」ガララッ 智紀「ありがとう、助かった」 京太郎「気にすんなって、ほら」スッ 透華「助かりましたわ、京太郎」 京太郎「おうよ」 衣「京太郎っ!」 衣「選ばれし至上の遊戯を……」 京太郎「おうっ!後でな」 衣「よろしい」 純(肩車だな) 智紀(肩車……) 透華(肩車ですわね) 好感度上昇安価 安価下 智紀 安価下2 透華 安価下3 衣 123 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 00 36 55.35 ID HKoqwnuqO [2/2] 智紀 108 透華 102 ゾロ目ボーナス! 衣 120 ガララッ 京太郎「」ビクッ 純「おでましだせ」ケラケラ 透華「……」 衣「む、むぅ……悍ましき感覺」 智紀「凄い……」 一「京太郎!」ダキッ 京太郎「うわっ!」 一「だいじょーぶ?怪我はない?」 一「具合悪い所はない?」スリスリ 一「困った事があったら言ってね……すぐに駆けつけるから!」 一「京太郎が言うなら……久しぶりに……」デレデレ 一「身体と身体を……」カァァァ 京太郎「……」 一 依存度低下安価 0~30 小 31~60 中 61~99 大 125 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 03 57 45.23 ID 3qphzKhRO 一 246 行動フェイズ 夕方 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 130 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 09 13 09.66 ID BPztJqnkO [1/3] 京太郎「LINEするか」 前週キャラあり、自由安価 安価下3 134 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 09 36 57.14 ID BPztJqnkO [2/3] 京太郎 誰ですか? エイスリン hi エイスリン I LOVE YOU 京太郎 ふざけてますか? エイスリン いまどこですか? エイスリン どこにいますか? エイスリン すぐにむかえにいきます 京太郎「なんだ……ふざけているのか?」 0~50 場所を教える 51~99 ブロック 136 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 09 39 27.91 ID BPztJqnkO [3/3] 京太郎「はい、ブロック。さよなら」 行動フェイズ 夜 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 156 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 12 58 15.47 ID 3b96FJWqO [2/2] 一 196 京太郎「あ……」 一「京太郎~♡」ダキッ 京太郎「やっぱり~!」 一「京太郎っ京太郎っ京太郎♪」スリスリスリ 京太郎「スリスリするなー!」 一「ねぇねぇ!キスしてよキス!」 京太郎「嫌だ!」 一「どうしてさ」ブスー 一「こんなに愛し合っていたのを忘れたの!?」 京太郎「知らねーよ!」ガーンッ 一「しょうがないな……麻雀教えてあげる」 京太郎「おうっ」 一「……」チョコンッ 京太郎「尻を押し付けるなよ……グリグリと……」 一「充電!」 一好感度低下安価下 透華好感度上昇安価下2 0~30 小・大 31~60 中・特大 61~99 大・超大 161 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/24(火) 17 50 05.53 ID 6LYdSF7nO 一 166 透華 132 京太郎「誰かに電話するか」 前週キャラあり 自由安価 安価下4 166 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 00 39 29.46 ID 8bVaI/H7O 一 156 一「京太郎!」 京太郎「おわっ」 一「どうしたの!?どうしたの!?」 京太郎「いや、なんとなく電話しただけだよ」 一「そうなんだ……」シュンッ 京太郎「おう、またな」 一「うんっ」 --- 京太郎「誰かに電話するか」 前週キャラあり 自由安価 安価下4 172 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 01 28 03.88 ID kOo3bOLjO [1/4] 一 146 京太郎「……」 京太郎「一」 手が自然と動く。 携帯を手に取って最愛の人間に電話をかける。 本当の意味で今回初めての電話。 prrr 一「もしもし……どうしたの?」 間を置かずにたった一度のコールで一が応答する。 京太郎「一……」 一「ごめん京太郎、僕おかしかったみたいなんだ……恥ずかしい事ばっかり……///」 京太郎「久しぶり」 一「えっ……?」 京太郎「嫌……全部思い出したよ」 京太郎「今度こそずっと一緒だぜ?」 175 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 01 43 13.95 ID kOo3bOLjO [2/4] あの時 一「京太郎……」 京太郎「一……」 私を守ってくれた貴方。 一「もう……寝ちゃうの?」 京太郎「ごめんな、ほんの短い間で」 自分の身を呈してでも守ってくれた。 一「おやすみなさい……ボクはずっと京太郎が好きだからね」 その最期を淑やかに見届けた。 京太郎「おや……すみ」 一「京太郎……?京太郎……?」 一「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」ポロポロ 絶対泣かないって決めてたのになぁ…… 176 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 01 44 14.79 ID kOo3bOLjO [3/4] 一日が終わりました 京太郎の記憶が戻りました またもう一人記憶が戻りかけている子に気を付けながらハッピーを目指してください 177 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 01 45 43.42 ID kOo3bOLjO [4/4] 朝 行動フェイズ 1.登校 2.引きこもる 3.サボる 4.自由安価 安価下3 181 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 01 55 52.46 ID +1gaklDsO 京太郎「学校行くか」 0~20 純 21~40 智紀 41~60 一 61~80 透華 81~99 衣 183 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 02 11 36.79 ID SIrxzI/TO [1/8] 一「あ、京太郎……」 京太郎「よっ」 一「久しぶりだね」 京太郎「久しぶりだな」 一「……」スッ 京太郎「これも、久しぶりか」ギュッ 久しぶりに一と手を繋いだ。 その感触は今も昔も変わらない、慣れ親しんだものだった。 一「懐かしいね」 一(おかしくなっていた時に夜な夜な京太郎の部屋に侵入して、手を握っていたなんて言えないけどね) 京太郎「?」 184 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 02 17 46.56 ID SIrxzI/TO [2/8] 夏休み中だから登校じゃなくて、部活に行くでした 麻雀部 京太郎「ちーっす」ガララッ 0~20 純 21~40 智紀 41~80 透華 81~99 衣 186 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 02 48 42.91 ID SIrxzI/TO [3/8] 智紀「京太郎…….」 京太郎「おっ智紀、どうした」 智紀「この牌譜見て」 京太郎「これは……」 智紀「京太郎の今までの牌譜をまとめて良くないところを指摘した物になってる」 京太郎「ありがとな!」 智紀「うん……」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 188 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 03 07 08.05 ID SIrxzI/TO [4/8] 智紀 118 行動フェイズ 夕方 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 193 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 03 21 58.51 ID SIrxzI/TO [5/8] 安価下3 自由安価 前週キャラあり 197 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 03 32 45.02 ID SIrxzI/TO [6/8] 憧「もしもーし」 京太郎「ん?誰だ」 京太郎「どちらさまでしょうか?」 憧「ま、覚えてないわよね」 憧「とりあえず家を教えなさいよ」 京太郎「え……?」 憧「そうしたら幸せになれる……♡」 0~50 県を教える 51~80 通報 81~99 電話を切る 199 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 03 36 39.68 ID SIrxzI/TO [7/8] 京太郎「長野県……だけど?」 憧「へぇ……面白い」 憧「家……は?」 0~30 家を教える 31~90 電話を切る 91~99 通報 203 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 03 39 09.26 ID SIrxzI/TO [8/8] プツッ ツーツー 憧「へぇ……」ペロッ 行動フェイズ 夜 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 208 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 04 30 02.65 ID 4FK4N6eAO 1.執事雑用 2.土方 安価下2 214 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/26(木) 13 33 03.26 ID 398FkfayO 土方「しっかりやれよ」 京太郎「は、はい!」 --- 土方「ほれ、給料」 京太郎「ありがとうございます」 --- prrrr 京太郎「ん?電話だ」 安価下2 自由安価 223 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 00 23 25.67 ID cFq8gm0LO [1/6] 一「もしもし?」 京太郎「ん?どうした」 一「透華には気を付けてね」ヒソッ 京太郎「……」 一「もしかしたら……覚えているかもね、もしかしたら」 京太郎「冗談だろ?」 一「分からないけど様子がおかしいのは確かだよ」 京太郎「透華……がね」 一「うん……それは間違いないよ」 一日が終わりました 224 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 00 32 14.06 ID cFq8gm0LO [2/6] 同時刻 龍門渕高校 校庭 透華「須賀……京太郎」 透華「京太郎……京太郎」 憧「へぇ……」 透華「!?」 透華「こんな時間にどうしましたの?」 憧「ねぇ……今」 憧「京太郎って言ったよね?」 透華「確かに言いましたわ」 憧「好きなんだ」クスッ 透華「ち……ち……違いますわ///」 憧「図星だね」 透華「~っ!」 憧「匂い……正しかった」ボソッ 透華「?」 憧「ねぇ……」チロッ 225 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 00 33 44.10 ID cFq8gm0LO [3/6] 「ーー私の好きな人を教えてあげるよ」 226 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 00 34 16.42 ID cFq8gm0LO [4/6] 朝 行動フェイズ 1.登校 2.引きこもる 3.サボる 4.自由安価 安価下3 235 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 01 56 51.73 ID ZO1EIAO0O [1/10] ぞろ目ボーナス 一「もしもし」 京太郎「一、一緒に今後の相談を……」 一「今は無理だよ」 京太郎「え?」 一「京太郎……もう別れよう」 京太郎「え……え?」 一「逃げて」ボソッ 京太郎「!」 プツッ 京太郎「一の身が危ない……!」 0~80 龍門渕家へ 81~99 憧「は~い♡」 237 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 02 01 51.46 ID ZO1EIAO0O [2/10] 龍門渕家 門 京太郎「……ここ通してくれよ」 SP「断る」 京太郎「一人の人間の命がかかっているんだぞ?」 SP「帰れ」 京太郎「……」 SP「……」 京太郎「……」ググッ 0~80 SP気絶 81~99 別ルートを探す 239 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 02 06 49.75 ID ZO1EIAO0O [3/10] バキッ SP「……」ピクッピクッ 京太郎「意外と隙だらけだったな」 --- 京太郎「はじめっ!!」 一「京太郎……どうして来るのさ……馬鹿」 京太郎「助けるに決まってるだろ」 京太郎「大好きだからな」 憧「ふ~ん……今回はこの子なんだ」 京太郎「!」 憧「いっつも貧乳で小動物みたいな人を好きになるわね、京太郎は」 一「逃げて……京太郎……透華が……」 0~80 一の拘束を解く 81~99 オーッホッホッホッ 242 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 02 34 34.87 ID ZO1EIAO0O [4/10] 憧「へぇ……早いね」 京太郎「鍛えてるからな」 憧「前より……力付いてるね」 憧「でも手を下すのは私じゃない……それが大事」 憧「京太郎は私の元へ帰ってくればいいの」 憧「やり直しなんか絶対させない」 0~80 龍門渕家を脱出 81~99 オーッホッホッホッ 244 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 02 47 58.04 ID ZO1EIAO0O [5/10] 京太郎「はぁはぁ……!」 一「やっと逃げ出せたね」 京太郎「警察……動いてくれるか心配だな」 一「大丈夫」チュッ 京太郎「……」 一「きっと大丈夫」 --- 0~80 土方「おう、乗れ」 81~99 オーッホッホッホッ 246 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 03 09 41.73 ID ZO1EIAO0O [6/10] 京太郎「土方の人に乗せて貰ったな」 一「うん…….」 一(ハギヨシは一体……なんで) --- 自由安価下3 何県に行く? 252 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 03 21 05.92 ID ZO1EIAO0O [7/10] 岩手ってシロ以外全部地雷やで…… 京太郎「着いたな」 一「うん、良かった」 京太郎「よし、どこ行くか」 0~50 トシ 51~80 シロ 81~85 てんし 86~90 こらっ! 91~95 ふさぐ 96~99 ぽぽぽ 257 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 03 35 50.22 ID ZO1EIAO0O [8/10] 256 さん付けは必須でしたね、失礼しました 「ん……」 一「ホテルどうする?」 京太郎「どうするか」 一「無計画!?」ガーンッ 京太郎「仕方ないだろ!」 一「もう……ばか」 「……泊まる?」 京太郎「え?」 「そう、大好きだから助けてあげる」 「ダルくないし、嬉しい」ニコッ 「もう、大丈夫」 「辛かったね」 一「……はい」 272 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 13 18 39.03 ID AgAwSVrEO [1/2] 翌日 prrrr 京太郎「もしもし?」 ハギヨシ「もしもし京太郎君」 京太郎「ハギヨシさん」 ハギヨシ「透華お嬢様は龍門渕家で厳重な監視、唆した女は逮捕です」 京太郎「……!」 ハギヨシ「お疲れ様でした。長野へ戻って来てください」 京太郎「はい」 一「どうしたの?」 京太郎「戻るぞはじめ」 273 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 13 27 50.22 ID AgAwSVrEO [2/2] 龍門渕家 ハギヨシ「お待ちしていました」 京太郎「透華はやっぱり……」 ハギヨシ「ええ、貴方方を[ピーーー]つもりでした」 一「……」 ハギヨシ「発見が早くて助かりました」 京太郎「……」 バンッッッ ハギヨシ「!」 京太郎「!」 一「!」 透華「……」カチャ 透華の手には悍ましい凶器、前回よりも確実に連射性が優れているのは間違いない。 その照準は…… 一「っ!」 京太郎「はじめっ!!!」 ハギヨシ「ッッッ!」 275 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/27(金) 17 51 58.82 ID C8ioGuJgO ダダダダダダッッッダダダダダダッッッダダダダダダッッッダダダダダダッッッ 280 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/28(土) 14 46 58.85 ID d3MS2NMoO [1/5] ハギヨシ「……」 ハギヨシ「大変申し訳ありません……透華お嬢様」ツー ダラダラ ポタッポタッ 一「嘘……」ポロポロ 透華「あ……あ……」 京太郎「っっ~!」 俺は錯乱状態の透華からマシンガンと思われる銃を取り上げた。 けど……もう。 ハギヨシ「私はこれにて失礼させていただきます」ニコッ 一を助けたのはハギヨシさんだった。 背中で大量の銃弾を全て受け止めた。 何よりも驚くべき事は所々で腕も使い銃弾を受け止めた事だ。 透華「そんな……そんなつもりじゃ……」 京太郎「ハギヨシさん!!!」 一「ハギヨシさん!!!」 ハギヨシ「……」 ハギヨシ(国広さん……) ハギヨシ(嫌ーーはじめ) 281 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/28(土) 14 48 21.96 ID d3MS2NMoO [2/5] カンッ 283 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/28(土) 15 04 26.58 ID d3MS2NMoO [4/5] 憩ルートは洋榎ルートと共に封印されました 穏乃ルートは悪魔共々封印されました 次回穏乃ルート怜ルート選択時は(土方を使うまでも無く回避してたので)土方使用可能。 そろそろ 1はこのスレを終わらせます。先にこっちを終わらせる 現在解放されているのが ゆみルート 怜ルート ネキ 憩 穏乃 衣 照 淡 怜は封印中 (ピンチになったらハギヨシ登場を使う機会もない程に怜と穏乃はコンマを全回避しました。次回怜か穏乃ルートのピンチ時に使用できます) 一エピローグは衣編クリア時に解放 記憶引き継ぎに関しては とある一定のコンマを引いたヤンデレのみ引き継ぎと考えています(高校が同じキャラの場合)ので、安心して前回選んだ高校も選んでください。 (永水を選ぶ時は一応確認をしますが復讐編かどうかを明記してください) 前回ヤンデレだったあの子も……ヒロインだったあの子も……! 鶴賀(ゆみ)か千里山(怜)のどっちかを多数決で選んでください(他の高校は不可) プロローグ 意識が混濁としている。 酷い夢を見ているようだ。 何回も何回も酷い目にーー 咲……? 京太郎「はっっ……!」ガバッ 京太郎「夢か……」 京太郎「嫌な夢を見てしまった」 京太郎「そんな事よりも今日は入学式だ!」 京太郎「楽しみだな」 可愛い女の子と……うへへ。 次に行く高校は? 鶴賀or龍門渕 安価下10 312 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/28(土) 23 02 16.03 ID 14zD0C3cO [1/3] 怜 31 泉 84 セーラ 85 浩子 16 竜華 4 雅枝 76 京太郎「白糸台の入学式」 京太郎「うーん、道に迷ってしまった」 京太郎「さて……どうするか」 大阪はまだ慣れないからな、仕方ないな。 「ーー」 0~50 怜 51~60 泉 61~70 セーラ 71~80 浩子 81~99 竜華 322 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 07 54 25.44 ID 8bBwYb4hO [1/4] ゾロ目ボーナス! 怜81 怜「どうしたん?」 京太郎「あ……先輩ですよね」 怜「見た感じ君は迷子やろ?」 京太郎「はい……」 怜「しゃあない、学校までの道を教えたる」 京太郎「ありがとうございます!」 怜「ほれ、おんぶ」 京太郎「え?」 323 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 08 31 08.00 ID 8bBwYb4hO [2/4] 放課後 京太郎「怜さんに誘われたし……行ってみるか」 泉「ん?君も新入生なん?」 京太郎「はい、えっと……」 泉「私も新入生やで、一応特待やよろしゅうな」 京太郎「はい!よろしくお願いします!」 泉「タメ口でええよ、京太郎君」クスッ 0~30 小 31~60 中 61~99 大 325 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 08 36 30.73 ID 8bBwYb4hO [3/4] あなたと過ごした日々が~♪ 泉 134 泉「……」クスッ --- 京太郎「新入部員の須賀京太郎です!」 浩子「話は聞いとるで~よろしゅうな」 京太郎「はい!」 浩子「ほな、どんな打ち筋か見させてもらうわ」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 327 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 08 43 59.23 ID 8bBwYb4hO [4/4] 浩子 26 セーラ「お前が新入生かぁ~」 セーラ「俺程では無いな」 京太郎「あはは……」 セーラ「頑張って進歩しぃや」 セーラ「すぐ置いていかれるで?」 京太郎「は……はい!」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 331 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 20 09 47.76 ID XPpyss/jO [1/6] セーラ 105 竜華「ん?新入生やな」 竜華「どれほどの腕か見してぇや」 京太郎「はい!」 --- 竜華「……」 京太郎「……」 竜華「普通……やな」 京太郎「はい」 竜華「ま、これからも教えたるさかい」 京太郎「ありがとうございます!」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 333 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 20 31 52.24 ID XPpyss/jO [2/6] 竜華 14 雅枝「練習出来とるか?」 雅枝「お、新入生やな」 雅枝「これからはビシバシ行くで」 京太郎「はい!」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 335 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 20 50 31.48 ID XPpyss/jO [3/6] 雅枝 106 怜「なぁなぁ」 京太郎「あ、先輩」 怜「怜でええよ」 京太郎「は、はい」 怜「どうや?部活は」 京太郎「そうですね、結構慣れました」 怜「そうかぁ……なら良かったわ」ニコッ 京太郎「はい」クスッ 京太郎「先輩、お身体はお大事に無理をしないでください」 怜「なんや?唐突やな」 0~30 小 31~60 中 61~99 大 338 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 21 21 54.74 ID XPpyss/jO [4/6] 怜 111 行動フェイズ 夕方 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 343 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 21 29 57.90 ID XPpyss/jO [5/6] カーンカーンカーンカーン 土方「ほれ、頑張れよ」 京太郎「はい!」 カーンカーンカーンカーン --- 土方「はい給料」 京太郎「ありがとうございます!」 --- 行動フェイズ 夜 京太郎の部屋 京太郎「さて、何をするか」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 348 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 21 39 17.02 ID XPpyss/jO [6/6] 京太郎「街をうろうろするか」 0~50 アラフォー 51~99 トキィッ 352 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 23 40 14.13 ID rgPBoWbEO [1/2] 「……」 「見つけた」 京太郎「ーーえ?」 「久しぶり、だね」 健夜「京太郎君」ニコッ ,. .. . ´ . . . . . . . . . .. `丶 / . . . . . . . .. . . .. . .. . . . . . . \ / . ./ . . . . .ィ . . . . . .ヽ . . . . . . . . .ヽ. / ./ ./ . ./| . | l | . | .l. i. . . . . . . . . . . . i . {ハ{从{. ヽ{八|\{人| . . . . . | . . . . .i | . |-─  ̄` ー-| . . . . . | . . . . .| | . l -‐  ̄` | . . . . . | . . . . .| | . | f芋ミ 笊芋ミメ、 . . . .| } . . . | |. . . ∨ソ 弋 ソ | . . . . lノ . . | | . .ハxx xxx | . . . . | . . . . .| | . . 人 _ _, ! . . . | . . . . .| | . . . . . .ゝ . イ . . . . リ . .i . .l | .i. | . | . . . . >ーr } . . /i . | . .| | .i. | . ト、 . | . .| . . } 厶ィ´、l . 八 | {ハ八 {. ヽ{-‐ ' ___, 厂/`丶. ,. ´}} | ' /// `丶 i }} | _____ /// i | }ノ 人 / { { } | | / ヽ / ./Y ′ |./ \ / ∨ / l{ 丶 Y ∨ / 京太郎「ーーっ!」 喉が灼ける。 声が出ない……身動きも取れない。 京太郎「あ……あ」ゾクゾクッ 健夜「お話、しよっか」ニコニコ 0~30 逃げ切れる 31~60 怜と遭遇 61~99 お話する 355 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/29(日) 23 58 23.94 ID rgPBoWbEO [2/2] 京太郎「はぁ……!」 京太郎「はぁ……!」 ダダダダッ --- 京太郎の部屋 京太郎「良かった……」 京太郎「助かった……!」 prrrr 京太郎「ん?電話だ」 自由安価 安価下3 前週キャラあり 362 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 00 11 59.49 ID RQeQQt85O [1/20] ゾロ目ボーナス! 京太郎「はい、もしもし」 健夜「へぇ、ここなんだ」 京太郎「え?」 健夜「またね」 プツッ 一日が終わりました 363 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 00 15 55.03 ID RQeQQt85O [2/20] 朝 行動フェイズ 1.登校 2.引きこもる 3.サボる 4.自由安価 安価下3 369 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 00 25 09.35 ID RQeQQt85O [3/20] 京太郎「サボるか、そうしよう」 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 374 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 00 32 17.43 ID RQeQQt85O [4/20] 京太郎「街をうろうろしますか」 0~50 トキィ 51~99 アラフォー 377 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 00 36 38.09 ID RQeQQt85O [5/20] 京太郎「あ、あ……」 健夜「知ってた?」 健夜「私からは逃げられないって」 0~30 逃げ切れる 31~60 怜遭遇 61~99 お話する 381 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 00 41 40.03 ID RQeQQt85O [6/20] 京太郎「なんなんだよあのストーカー……」 行動フェイズ夕方 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 386 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 00 49 34.60 ID RQeQQt85O [7/20] ゾロ目ボーナス! 好きなキャラをえらんでね! 重要な安価です 安価下6 396 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 01 40.98 ID RQeQQt85O [8/20] 怜「……」 京太郎「……」 沈黙ーー 互いに何かを悟った表情……それには、慈しみ、愛しさも含んでいた。 京太郎「怜」 怜「京太郎」 京太郎「久しぶり」 怜「やな」 京太郎「思い出した……よ」 怜「そか、なら……今度こそは健やかにさせてくれるん?」 京太郎「ああ……絶対に」 怜「なら良かったわ」ニコッ ′ / // /j / l l. ′ / / ′| / ,' / | } ′ /,斗-++! / ' /─--.+ !_ l / | i .|j .| / ./ / | l .} | ! |l { .| l .|l l / ./ / .j / | ∧ .| { l | l |--+-弋 / .// _'_ j / | ′ l ∨≧=≠≦ミ、/ ノ' ,升=≠≦ミ〈 | . l l /´ _ )o い _ )o 刈 ヽV ′ 代. トiv li! ,刈 トiv li! rf;} }.| ′ |. ∨ っ ∨ っ /.| ./ ト ゝzz r,ノ ゝ zz ツ | |.} .| | l. 〃〃〃 , 〃〃〃 .| | } .| ` l | l ノ´ 、 ── ' イ > ,< > < .| > 、 <. | __ } |r ⌒j _ 斗'´ ! .| //j / r ' j /// ' ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ / | / // / / 397 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 02 47.67 ID RQeQQt85O [9/20] 京太郎「記憶が最初からあったら健夜さんと接触しなかったのに……」 行動フェイズ夜 1 「雀荘に行ってみようかな」 2「街をうろうろするかな」 3「メールしようかな」 4「電話しよう」 5「LINEしよう」 6.バイト 7.TwitterとFacebookに登録 8.自由安価 安価下4 403 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 22 53.57 ID RQeQQt85O [10/20] 怜の家 怜「今後の相談か?」 京太郎「健夜さんと遭遇してしまった……」 怜「それはアカン」 京太郎「健夜さんをどうしようか……」 怜「うち……あの人のせいで早死にした気がするんや」 京太郎「俺もそんな気がする」 怜「今度こそ守ってな」ピトッ 京太郎「分かってるよ」 怜「うちが死んだ後……どうしてたん?」 怜「恋人作ったん?」 京太郎「生涯独身だったよ……」 怜「……アホ」 京太郎(それに……すぐ死んじゃったからなぁ) 404 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 25 40.75 ID RQeQQt85O [11/20] 京太郎「電話だ」 怜「あんたに来る電話はロクな事にならんわ」 自由安価 前週キャラなし 安価下4 411 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 30 09.88 ID RQeQQt85O [12/20] セーラ 115 セーラ「元気か?」 京太郎「はい」 セーラ「あんまり学校サボりすぎるなよ」 京太郎「分かってます」 セーラ「ん」 プツッ --- 朝 行動フェイズ 1.登校 2.引きこもる 3.サボる 4.自由安価 安価下3 420 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 44 20.78 ID RQeQQt85O [14/20] ゾロ目ボーナス! 京太郎「サボるかー」 怜「どうしてなん?」 ピンポーン 京太郎「ほら」 怜「また旅行なん?楽しみや」 0~30 ガチャ 31~60 裏口から逃走 61~99 様子見 422 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 48 03.42 ID RQeQQt85O [15/20] 怜「……」ゴクリッ 京太郎「……」 怜「準備……出来たで」 京太郎「これでいざという時も安心だな」 怜「ほな、そろそろ」 京太郎「せやな」 怜「へったくそな関西弁やな」 京太郎「ひどい……」 0~30 裏口から逃走 31~60 ガチャ 61~99 警察も呼んどくか 424 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 01 52 37.18 ID RQeQQt85O [16/20] 京太郎「警察も呼んどいた」 怜「うちらが悪者みたいやな」 京太郎「そうか?」 怜「そうやで」ギュッ 京太郎「さてそろそろ……」 0~30 裏口から逃走 31~60 ガチャ 61~99 一巡先見といたる 427 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 02 00 37.90 ID RQeQQt85O [17/20] ガチャ 怜「ちょっ!うちの家に何勝手に入ってるんや!?」 怜「不法侵入やで!」 京太郎「まてまてまてまて、まずいまずいまずいまずい」 京太郎「逃げるぞ!」 怜「はよそうしぃや!」 0~50 窓から脱出 51~80 「ここかな?」 81~99 一巡先見るわ! 431 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 02 06 21.82 ID RQeQQt85O [18/20] 京太郎「よし、掴まれよ」ガシッ 怜「え?」ギュゥゥゥ 京太郎「よっ」ガララッ ヒュッ ヒュウウウ ドンッ 京太郎「よしっ!」 怜「よしっ!ちゃうわアホ!!!二階やぞ!」ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ 怜「怖かったわぁ……」グスッ 京太郎「あはは、ごめんごめん」 0~50 大阪駅 51~99 窓から飛び降りるなんて凄いね 433 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 02 07 21.10 ID RQeQQt85O [19/20] 京太郎「よし、どこに行くか」 怜「次はどこ行くか楽しみやなぁ」 自由安価 何県に行く? 安価下5 440 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 02 20 54.39 ID zlIoKp0CO [1/11] 0~20 俺たちのドラロー 21~40 あったか~い 41~60 アコチャー 61~80 アラタソ 81~99 俺たちの悪魔 446 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 02 27 31.43 ID zlIoKp0CO [3/11] ゾロ目ボーナス! 「ん?」 「んんん?」 「京太郎!?」 京太郎「え?」 怜「知り合いなん?」 京太郎「いや、知らないです」 「あ、そっか……分からないんだ」 「じゃあ二人とも私の家に泊まりなよ」 怜「ええの?」 「うん、彼には恩があるから」 「幸せになってもらいたいんだ」 京太郎「名前は……?」 「たかがも……」 「たかがもしずの!」 468 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 03 07 37.07 ID zlIoKp0CO [7/11] 一ヶ月後 千里山 京太郎「ん、出来た」 怜「何してるん?」 京太郎「待てって」 怜「もう……はよしてな」 京太郎「ほら」 怜「麻雀牌?」 京太郎「手作りでお守り代わりだ」 怜「ありがとな、おおきに」 京太郎「おう、大切に扱ってくれ」 怜「なぁ……うち今日親居ないんやけど」 京太郎「……」ピクッ 怜「……」クスクス 京太郎「ずっと一緒だ」 怜「分かっとるで」 / ヽ , ' . . . . 、 / / / ; . . . .ヽ ヽ ,' /. / / ;ィ ,'.| | . ! .゙. 'ヽ' /-!-',' ; イ,'__| _ ! ! . .| .! | !> |/ |'|'-l /; / l /!ヽ ! . |<! j ´| /リ | / / !x、| /| ' ! .| ,' ハ l〈 ,ァ=ミ´ ,..‐==ミ / / ! .| / l ヽ !′ ` `〃 ,' ! / ! {.! ,, ,, , ,'| ! l. / . | `l " " ,'_j ! 、 / | 、,r===~ ノ ,' l . ヽ ヽ .' ハ | '/≧ ... _ ,.._ < / / . . |ヽ! | ' l .! '/ λ! ´ _,,レヽ / ,' /L. -─、! i! |' | ,r=、 、 '/ _ ノ 、 r ´ 7イ /;' /- 、 i! / ` `ヽ.、 ノ、 `ヾ 、 // ' ;' ハヽ li! / \=X=K=、ニ_Y ! ,' ! | /二ニゝ //「| トヽ、7/ | .,'l | r'´-‐ 、\ ,.チ/|| | | \'./| |.,' | | 471 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 03 19 29.34 ID zlIoKp0CO [8/11] 更に月日が経ち 全国大会 準決勝 怜「行かせてもらうでチャンピオン……」 怜(トリプル……!) '" `\ / 、 \ ../ . . . . . . . . . . . . . . . . . . \ \ -'" . . . . . ヽ \ ./- "´.. /\ \ ヽ ヽ ~ 、 ./´" / / \ ` ヽ 、 ヽ ヽ " l /{ // \ .l`、i ヽ、 、 ヽ { / ./ .メ、∠、 _ -‐  ̄ l ヽ`ヽ .、 l' / ヽ,、一、 ─‐‐ヽ、 { } ヽ } / ./ i ( { 。 . i 。 ヽ/ `l 、ヽ } ./ / l ゝ-' ゝ '' ′ .ヽ }ヽ、 1 } {./ .l ′ / i } }/ l{.{ 、 i{ l ` 、_/ λ } 〈 l{ .{ lλ ヽ t ュ /lλi '"}/ .}/ V N 〈{.\. ゝ _ _ < {"`' " ヽ ` `' ` ` "_.} ゝ‐"ヽ、__ -' ' " ` ヽ、 -‐ _ - '"./ 〉 〃/ー _ \ { {{ ../ ./ /' / ヽ .{ .{{ ./-ー '"/ /' /'~ 'ヽ l {{ / ''" / /' / / ヽ l.{{ / / /-'"{ / \ 決勝へ進む学校は? 安価下8 多数決 0~30 白糸台 31~70 千里山 71~90 阿知賀 91~99 新道寺 487 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 03 53 06.91 ID zlIoKp0CO [10/11] 決勝戦 怜「……」 怜(倒れた時は京太郎がすぐに抱き留めてくれたなぁ……) 怜(その前にうちを抱き留めてのはチャンピオンやったけどな)クスッ 怜「頑張らせてもらうで……!」 怜「本気や!」 怜(トリプル……!) 優勝する学校は? 0~60 千里山 61~80 白糸台 81~90 清澄 91~99 臨海 安価下8 多数決 503 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 17 40 38.02 ID M3SP2RsfO [1/5] 怜「……」 照「……!」 智葉「っ!」 優希「なっ……」 怜「これでうちがトップや」 怜「ツモ!」 .\. \ \\ \ / _ - `ー.、\ 丶、ヽ `" \ _ ...イ / / ヽ__ヽ.._`" `ヽ、 ィチ ./ ' , ' // ゙─- .._ \ r..、 ,イ/ /' ./ / , ' / / / ! `ーァ‐- ...__,.- `ー- ...____ ,r‐≧、{! | /|/ / / /, ' , / / / , / l , | / `゙ヽ、_/ ヽヽ、ヾ | ,' ,' // ./ / / / / ./ ,ィ ./; /, l ヽ-──- 、 `ー-. .ヽ `ヾ | l/ ,' / / ハ7' / _/x._ _' / / / `ー--─-- 、 ヽ ! \ヾ、! | /〃 У /リ' ,ィチ圷/_彡ィイ \ l}.| ヽヾ、' 从/ / `"´ ´´ 〈㌦ ! ` 、 . . / ハ ヽ.!|! |Y / ハ ,ィ' ,' ! |ニ三三iニニt-、...__ ./ / \ ||! !|'| . ト 、 tァ.イ /,' ,' |三三ニ|ニニゝ、ヽ ノ'ノ ∧! | ∨ィ´| λー 彡' /从/ l三三ニlニニニヾヽ'' / ゙ 、 !ー ´,ィ! //!  ̄ー ' ´ |三ニ ,'ニニニ/>ヽ─ '' ∨ l-‐' ∧ /λ |三ニ|ニニニ / .' ∨ ! ハ ハ., /} |三ニ!ニニ/ ,' ∨ !. ,' / / |三ニ !ニニ' ' __ |∨!/ /_.ァ ´ |三ニ|ニニ ' ' r'" ` ー-ゝYチ ヽ |三ニ!ニニ| ,' ヽ _ >-''7ハ ヽヽ ` 、 |ニニ !ニニ/ヽ /| ノ \ ヽ、..───────────────┴--!--' /...________/_´___`_、.__\_ ____________________________________ ___ │ 二 │ 三 │ 四 │ 二 │ 三 │ 四 │ 二 │ 三 │ 四 │ ◎ │ ◎ │ ◎ │ 伍 │| 伍 | │ 萬 │ 萬 │ 萬 │ 萬 │ 萬 │ 萬 │ 萬 │ 萬 │ 萬 │ ◎ │ ◎ │ ◎ │ 萬 │| 萬 | 504 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 17 46 28.42 ID M3SP2RsfO [2/5] 恒子「優勝は名門千里山ーーーー!!!」 咏「千里山の先鋒……ありゃ凄くなるよ」 咏「知らねーけど」 恒子「○○○プロの再来……とか?」 咏「そうだねぃ、彼女の場合はーー」 /. / / / \ / / / / /}/ / \ / / / / / / / / . / / / / / / // / /| | . / / / / 7´~~//-/ // / ! ! l . ∨ l /l/ /´___/ /、,/ / ! ! l | / /|l /xァ≠=-ミ l / /__彡 へ | | | | / i 八/{ /三三 ハ| //  ̄ ̄、 \ 从 l | | |. . --./ l ′rうく三/ }/´ ____ // l | | | / / l ′ `う ⌒7三≧x // / 从 / ; / / l ′/// /三三三ハ/ / )イ ; / . / / ′ / てうぅ三ジ 厶イ / . / . / / / { し `う゚ ´ / / { / . / / / / .| /// /イ l l .. / | / / / .| / .、 乂_) / l l . / l/ l / |l ∧ .、 U / l l l l .. / l/ 八{ ∧ | \ / l l l |\{\{.. /----=ニ二. \从 l≧=--------‐┬=≦>-/ l l l | ニ=- 二/ /二二二二二ニ===ニ二ニ==\/ / / l l |)ノ \/ニ/ /二二二二二二二ニ二二二二′ / / l l / / ̄| lニ/ /二二二二二二ニニニ二/ / / / l l / / . | 怜「竜華ぁ……疲れた」グター 竜華「はいはい、お疲れさん」ニコニコ 咏「見ててワクワクするよ、これからが楽しみだねぃ……知らねーけど」ニコッ 咏(そこが小鍛冶健夜との違いかな) 505 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 17 48 27.12 ID M3SP2RsfO [3/5] HAPPY ENDING 506 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 17 48 59.12 ID M3SP2RsfO [4/5] ーーepilogue その先も、これからも 507 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 17 55 27.67 ID M3SP2RsfO [5/5] 一ヶ月後 怜「引退してもうた」ボケー 京太郎「はぁ」 怜「もう存在価値無いわ」 京太郎「いやいや、プロからめっちゃスカウト来てるし」 怜「プロなんか行ったら身体もたんわ」 京太郎「今回は単純に運動不足なだけだろ」 怜「それ言うたらおしまいやろ」 京太郎「運動なら付き合うよ」 怜「これからもよろしく頼むで」 京太郎「こちらこそ」ニッ 509 名前: ◆3tY9LUZmV5E6[] 投稿日:2014/06/30(月) 23 54 24.26 ID RQeQQt85O [20/20] 卒業式 竜華「怜……結局学校来なくなったなぁ」 京太郎「はい……」 竜華「どこ行ったんやろ」 セーラ「頭可笑しいわあいつ」 泉「彼氏放っておいてどっか行くなんて」 浩子「何考えてんやろ」 京太郎「怜……」グスッ セーラ・竜華「お前が泣くなや」 京太郎「あ、はい」 浩子・泉(鍛えられとるわ、主にボケ) 京太郎「怜……」
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519 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/25(月) 22 25 10.59 ID NE2j6i/Ao [17/32] HAHA-!ヘイ、マイハンド! なんでそんなご立派なおもちを捏ね繰り回してるんだい? 愚問だなボーイ、そこにおもちがあるからさ! 京太郎「すいませんっしたあああああああ!!!」 その日、俺はきっと初めて空中バク転土下座を行った人になっただろう。 ゴンッと。 額が地面と打つ。 痛い。 でもまずい。 今の、明らかにセクハラだよね? アウトだよね? いや、俺だけがアウトならいい! いや良くないけどもだ! 俺だけがアウトなら、まだ皆に迷惑かけない。 だから、だからここは一つ! 京太郎「お慈悲を!お慈悲を!!」 衆目とか関係ねぇ! もう俺にはプライドなんてないしな! ……やべぇ、本当に涙が流れてきたぞこれ。 そんな俺にかかる影。 見れば、俺の前に膝立ちする小蒔さんの姿があった。 小蒔「京太郎様、頭を上げてください」 京太郎「いやでも、小蒔さん」 小蒔「お忘れですか?」 手を握られる。 そのまま、小蒔さんの頬に手を。 まるで猫が体を摺り寄せるように、頬ずりする。 小蒔さんは、にこりと、笑っていた。 小蒔「私の全ては、京太郎様のものなんですよ……?」 そう、何処か10代の少女が放つとは思えない。 妖艶な笑みを以って。 笑っていた。 526 名前: ◆VB1fdkUTPA[!red_res] 投稿日:2013/02/25(月) 22 26 53.17 ID NE2j6i/Ao [18/32] チッ 547 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/25(月) 22 37 59.34 ID NE2j6i/Ao [19/32] 京太郎「え?」 宥「ど、どうしたの?京太郎君?」 何か、聞こえたような。 いや、気のせいか。 そこで気づいた。 妙に意識がはっきりしている。 さっきまで、何かに“魅了”されてたみたいに、目の前の女の人にしか目が行かなかったのに。 兎に角――――どうやら、小蒔さんは問題ないらしい。 俺は謝罪を一つ。 そのまま宥さんと店へと行く。 背中に、笑顔でこちらに手を振る小蒔さんの視線を受けながら。 俺は妙な違和感と共に。 そこから、立ち去っていった。 ……あれ? 何で、俺はあの人の名前を―――― シロ「……知り合い?」 小蒔「はい!とても大切な人です!」 シロ「そっか……だる……」 小蒔「“今回”はシロさん、気にしないんですか?」 シロ「え?」 小蒔「いえ――――それなら、いいんです」 シロ「ふぅん……」 シロ(なんか、知ってる顔だったなぁ、きょうたろー) 555 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/25(月) 22 41 08.92 ID NE2j6i/Ao [20/32] 【8月20日:昼】……昼と夜は鶴賀と風越の皆さんと練習ですのよ 朝の出会いはさて置いて。 俺は部屋の片隅で宥さんのマフラーを補修しつつ、今も賑やかに卓を囲む面々を眺めていた。 偶然、と言うには運命的かも知れない。 今、卓を囲む面子。 それは清澄高校と決勝戦で争った強豪たちなのだ。 明日に迫る準決勝。 阿知賀は白糸台、千里山、新道寺と卓を囲む。 2回戦ではしてやられた、というのが本音だろう。 千里山一校に弄ばれたという感が否めない試合だった。 そのための対策。 一日で何処まで出来るか。 そう問われれば、俺に答えれることは無い。 全員、俺以上のセンスを持つ人ばかり。 それに俺の常識を当てはめる方が間違ってるだろう。 そんなことをちくちくと編み物しつつ考える俺。 ……うん、まぁあれだ。 時期が夏なのにマフラー弄ってるとか、女の子ばかりの部屋で男が編み物してるとか、言いたいことは分かる。 浮いてるってレベルじゃないよな、うん。 正直言うと視線がそろそろ辛いです…。 そんな俺だったが、今現在。 丁度空き時間なのだろうか。 こっちに穏乃、鷺森さん、玄さんが来るのが見えた。 穏乃「京太郎、何やってるのー?」 京太郎「見りゃ分かるだろ」 灼「相変わらず器用だね、須賀君」 それぞれがからかうように。 しかし興味有り気に俺の手元を覗き込んでいる。 京太郎「掃除に洗濯、料理に作法、悲しいけど何でかこういうのだけは身につくのが異常なんですよねー」 灼「……主夫にでもなるの?」 京太郎「それもいいかも知れませんね……」 ふふふ、と笑う俺。 でっかい汗を浮かべる鷺森さんと穏乃。 そんな俺に唐突に、あっけらかんとした声が割り込む。 玄「じゃあ京太郎君、ウチの旅館でよければ就職面倒見るよ?」 784 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/28(木) 21 11 23.27 ID 1uZxanBCo [4/29] 京太郎「へ?」 穏乃「京太郎、玄さんところで働くの?」 灼「……大胆?」 玄さんの発言。 それに三者三様の反応を見せる俺たち。 いやいや、いきなり過ぎるいきなり過ぎる。 玄さんは玄さんで「?」というマークを頭上に浮かべてるし、鷺森さんはジト目だし、穏乃は普通にそういうもんだと思ってるし。 玄「え?え?なにその反応?」 灼「いや、なんというか…ちょっとこっち」 玄さんが鷺森さんに手を引かれていく。 数秒後、ぽんっと。 顔を赤くする玄さん。 はて、なんだろう? 勢いよくこっちに来てるんだけど。 玄「違うからね!?そういう意味じゃないからね!?」 京太郎「何がですか?」 うん、わかんねーわ。 わっかんねー全てがわっかんねー。 788 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/28(木) 21 17 12.44 ID 1uZxanBCo [5/29] 【8月20日:夜】 少女、新子憧にとって――――正直に語ろう。 須賀京太郎という存在は、信用におけない存在だった。 昨年まで女子高。 その中に入ってきた、未だに異物である男子。 見た目も金髪と、チャラそうだ。 そんな第一印象だったのは認めよう。 男慣れしていないからこその距離感。 京太郎が麻雀部に入った当初。 その距離感を作って接していたのは、事実だった。 憧(ま、そんなの考えすぎだってのは今だからこそ言える話なんだけど、ね…) 憧は、己の前を行く京太郎を見る。 明日の試合中に消費する物の買い出し。 そうして外に出ようとした京太郎に散歩名義でついて行く自分。 気づけば、気心知れた仲―――流石にシズや玄さんほどじゃないけど―――になっている。 こいつは―――京太郎は、不器用だ。 人の好意に気づかない不器用な奴だ。 今日の昼間だって、普通に聞こえるような玄さんの言葉。 それも彼女の表情と合わせれば、別の意味があるように感じるだろう。 京太郎は優しい。 皆に接する時は何時も笑顔。 そうして無自覚に、こうして当てられていく。 所謂、魅力、という奴だ。 京太郎は不思議な魅力に満ちている男の子だった。 だから玄さんも、ああしてそんな言葉が出てしまうのだろう。 それがとても悔しい。 自分は素直じゃないから。 素直になれないから。 玄さんという男女変わらず笑顔を振りまける、積極的な人。 京太郎とはお似合い、なんだろう。 それがたまらなく憎い。 846 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/28(木) 22 34 33.53 ID 1uZxanBCo [12/29] 憧「え……」 京太郎「どうした?」 憧「な、なんでもないわよ!」 京太郎「そ、そうか?なんか顔、怖いぞ」 憧「大丈夫……大丈夫よ」 何を、考えてしまったのだ? 今、とても。 ……とても、考えちゃいけない。 そんなことを、考えてしまわなかったか? 思わず、額を触れる。 冷たい。 おかげで、正気に戻れた。 大丈夫。 うん、大丈夫。 私は私、何時もどおりだ。 何時もどおりになれる。 きっと明日も、笑って。 笑って、京太郎や皆と会話できるだろう。 それが、楽しいのだから。 本当に? 860 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/28(木) 22 42 50.52 ID 1uZxanBCo [15/29] 【8月21日:朝】準決勝ですのよ 穏乃「準決勝だー!!」 憧「はいはい、シズ。行くわよー」 京太郎「やれるだけはやったしな、二人とも」 朝。 ホテルのロビーに真っ先に集まった俺たちはサービスのコーヒーが入った紙コップ片手に佇みつつ、会話を交わす。 準決勝だ。 もう、決勝戦の手前。 その日が来たんだ。 そう思うと、妙な高揚感がある。 なんというか、あれだ。 京太郎「気づけば、こんなとこまで登ってきちまったんだなぁ…」 憧「実際に登ったのは私たちだけどね」 京太郎「ぐふぅ!?」 こ、言葉の槍…。 ……泣いてないぞ。 穏乃「まったまた~、憧ってば照れちゃって」 京太郎「へ?」 憧「ちょ、シズ!!」 穏乃「京太郎の頑張りを何気に一番評価してるのって憧じゃ―――」 憧「ふんっ!!」 穏乃「いったぁぁぁい!?」 振り落とされる拳骨。 それが直撃した穏乃が頭を抱えてしゃがみ込む。 うん、あれはマジだったな。 憧「余計なこと言わないの!!こいつが調子に乗ったらどうすんのよ!」 こいつって俺か? 俺のことなのか? ……俺だって聖人じゃないぞ。 こうまで言われれば、反撃だってしたくもなる。 憧め、目を見開くといいわ…! 913 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/28(木) 23 06 28.22 ID 1uZxanBCo [20/29] 憧「全く、シズったら……」 京太郎「憧……」 憧「何よ?言っとくけど、さっきのは全部シズの出任せ―――」 京太郎「お前、本当にいい奴だな」 憧「ふきゅ」 にこやかにそう笑いかける。 恐らく生涯で一番の笑みだろう。 その自負がある。 なぁに、向こうが俺を調子に乗らせないって言うなら簡単だ。 俺はただ素直に感謝すればいい。 がはははは、憧め! 罪悪感でも感じてくれればやりやすいぞ!! 京太郎「憧、ありがとな。俺、もっと憧に認めて貰えるように頑張るからさ」 憧「……」 京太郎「……?あ、憧ー?」 憧「――――きゅぅ」 穏乃「憧が倒れたぁぁぁ!?」 京太郎「何ぃぃぃぃぃ!?」 え、ちょ、何で!? 919 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/28(木) 23 09 04.85 ID 1uZxanBCo [21/29] 【8月21日:昼】準決勝ですのよ 準決勝。 現在は中堅戦の真っ最中、というところだ。 俺は穏乃と一緒に会場内を移動しつつ、あとどれくらいだろうか、と考えた。 京太郎「白糸台の渋谷さんの役満も怖いけど、千里山の江口さんがやばいよなぁ」 穏乃「火力あるからねー、先鋒で取れなかった分稼ぎ直してるって感じだね」 俺と穏乃の手にはジュースのボトル。 買った量が少なかったこともあり、結構早く切れてしまった。 そんなこんなで穏乃に手伝って貰い、買いにきたのだ。 だけど宥さん、この時期にホットは厳しいっすよ、探すの。 いや、なんとか見つけましたけどね。 しかし、あれだ。 こう暑いと海とか行きたくなるな。 長野に住んでた頃なんか、海なんて新潟にでも抜けないと行けなかったしなぁ。 個人的には川なんかでもいいんだけど。 川水浴とか、案外風流な気がしなくもない。 小蒔「海でしたら、昨日タイミングが会えば一緒に行けましたのに」 京太郎「いやぁ、そいつは残念でしたよ」 小蒔「はい、とっても」 京太郎「はっはっは……」 小蒔「うふふ……」 京太郎「……」 小蒔「………」 京太郎「………何時の間に?」 小蒔「京太郎様が海に行きたそうな顔をしていた時からです」 すげぇな神代さん。 ステルスと読心術使えるのか。 って違う!! 穏乃「あれ、その人誰?京太郎」 京太郎「え、えっと……」 小蒔「さあ……ご想像にお任せしますね?」 京太郎「……いや、本当にどういう関係でしたっけ!?」 おかしい! なんかおかしいぞ!! 俺、この人がこうだっての受け入れてねぇか!? あ、あれー? 951 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/02/28(木) 23 31 24.23 ID 1uZxanBCo [25/29] 【8月21日:夜】準決勝終了ー 長い戦いが、終わった。 ああ、なんというか。 見てるだけで疲れる、というような展開だった。 それは確かだろう。 かなりの激戦だったのだ。 準決勝大将戦という戦いは。 京太郎「まぁ……」 穏乃「うん…」 灼「そうだね……」 宥「終わった、んだよね……」 そうだ、終わった。 あの長い戦いは。 俺たちが、決勝に足を進める、という形で。 胸にあるのは、寂しさにも似た感情なんだろう。 燃え尽き症候群。 そういうのと似てるかも知れない。 穏乃は、大将戦の熱が冷めてしまったから。 鷺森さんは、師の思いを決勝に繋げれたから。 宥さんは、きっとそんなことはなく、ふんわりと微笑んでるだろう。 誰かが言った。 頂上が見えると、人は安心する。 それと同時に、虚無感を覚える。 有名なプロ雀士の言葉だったような、違ったような。 それを置いても、俺は顔を叩き「よっしゃ!」と声を張り上げた。 京太郎「次、決勝ですよ!決勝!!」 穏乃「お、おー…?」 灼「あ、そうだね……そっか、決勝だ……」 宥「うん、決勝だね」 京太郎「穏乃、鷺森さん、しっかりしてくださいよ……」 ……いかんなぁこれ。 気力を回復。 それが明日にでもやんなきゃいけないことかも知れないな。 540 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/04(月) 21 34 38.90 ID CR+GJ5Z2o [14/39] 【8月22日:朝】 準決勝から一夜明けて。 俺は眠りが浅かったせいか、妙に早く目を覚ましていた。 シャワーでも浴びれば良い時間になる。 そんな思いもあったが、結果としては本当に時間に変化は無い。 カラスの行水。 そんなつもりは無いけど、あれだ。 女子の入浴と比べればやっぱりそういう時間差はあるだろうな、うん。 飯まで時間あるし、散歩でも行くか。 そう思って俺は部屋を出る。 しかし、あれだな。 昨日の熱気がまだ体に残ってるみたいだ。 寝つきが悪かったのも、きっとそれだ。 極度の興奮状態、とか。 そういう感じ。 他の皆は寝れたんだろうか? 俺であれだから、あんまり寝れてない気がするんだけども。 そんなこと考えながらホテルの外に出ると、見覚えのある背中。 宥さんと、穏乃だ。 その二人並んだ間から見える少女。 なんというか、絵本の中から出てきたような、そんなふわふわな……あれだ、ゴシックロリータ?とかいうファッションだろうか。 そんなレースを多く使った服に身を包む小柄な少女と、目が合う。 目が合ったのは片目だけ。 眼帯のように、リボンで少女は右目を覆っているのだ。 前者の服装と合わせ、個性的。 いや、個性的というかもはや属性の塊みたいな感じだ。 そう、これで中高年生がかかるという一種の選民的思想。 所謂中二病だったら数え役満だ。 例えば、「“ご機嫌いかが(ハロー)”――――“怪物さん(モンスター)”」とか。 ……怪物で白糸台の照さんが思い浮かんだ俺は、悪くない。 京太郎「二人とも、どうしましたー?」 この間、わずか数秒ッ! そんなナレーションを合間に挟みつつ、俺は宥さんと穏乃に声をかける。 二人も気づいたのだろう。 こちらに振り向くと、それぞれ声をかけてくれた。 穏乃「おはよ、京太郎」 宥「おはよう、京太郎君」 567 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/04(月) 22 15 03.71 ID CR+GJ5Z2o [18/39] 京太郎「うっす、おはようございます……それで、そちらの人は?」 宥「前に、練習に付き合ってくれた東海王者の対木さん」 穏乃「個人戦にも出てるんだよ!」 京太郎「あ、その節はどうも…」 俺が居なかった時の知り合いだったか。 ぺこりと俺が頭を下げると、向こうもぺこりと頭を下げる。 服装はあれだけど、髪型と体格が知り合いに似ている。 今のお辞儀も、何故かあいつを思わせた。 ぺっこりん。 もこ「………」 その思い返すような視線。 それに気づいたのか、こちらを見上げる片目がくりりと丸い。 思わず見返す。 見つめあう俺と対木さん。 ……何故か、急に顔を逸らされたけど。 何でだろうか。 573 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/04(月) 22 22 43.89 ID CR+GJ5Z2o [19/39] 【8月22日:昼】 何やらぼそぼそと呟きつつ、ふらふらとどこぞに行ってしまった対木さん。 それを見送った俺たちは皆と朝食を済ませ、それぞれ自由行動となっていた。 とは言っても、俺は個人行動にならないのだけれど。 宥さんと穏乃。 その二人とよく接触するのだ。 俺は今も一緒にいた。 やってることはそれぞれ別だけど。 京太郎「あの」 穏乃「え?どうしたの?」 宥「京太郎君?」 京太郎「あ、穏乃。用事は宥さんにあるんだ」 穏乃「あ、ごめん…」 宥「それで、何かな?」 妙にうれしげな宥さん。 しょぼくれる穏乃。 それからしばらくして、今度は逆パターン。 穏乃に用事があると、宥さんが落ち込む。 そんな循環に陥っているのだ。 なんでだろう。 俺、何も悪いことしてないよな? 実に居心地悪いぞ、これ。 いや、そんなことないか? 二人とも笑顔だし。 うん、あれだ。 気のせいだな。 二人のタイミングが妙に被った。 それだけに過ぎないんだろう。 うんうん。 仲の良い姿しか見えないし、きっとそうだろうな。 619 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/04(月) 22 47 00.42 ID CR+GJ5Z2o [23/39] 【8月22日:夜】 灼「ということで、明日は予定通り決勝に向けての調整、ってことで……」 灼さんの一言。 それによって会議が終わる。 風呂がまだだったのだろう。 穏乃と玄さんが真っ先に部屋を出て行き、残ったのは俺、灼さん、憧、宥さんだ。 何するか。 そう思ったが、ここは俺の部屋。 皆が居なくならないと私事も出来ないだろう。 見れば、宥さんは俺のベッドの布団に包まって震えている。 憧は牌譜と睨めっこ。 灼さんはグローブの手入れ中だ。 というか宥さん。 それかなり雀の涙な気がします。 夏の布団なんて薄いもんばっかりですしおすし。 そんな願いは通じる訳も無い。 無為に過ぎていく時間。 不意に、灼さんが口を開いた。 灼「決勝……」 その呟き。 一日が過ぎて、実感する。 今は、決勝に備えている。 その事実に。 それぞれ、敗退していった相手高校との知り合いも出来ていた。 負けるな。 そう背中を押された人も居る。 阿知賀はそれが特に顕著だろう。 全国各地で、そう背中を押されていったのだから。 憧「やれるだけ、やるしか無いですよね」 宥「うん……そうだね」 灼「色んな人の思いを背に、受けてるからね」 くすりと、笑う。 なんというか、うん。 なんか、気持ちのいい空気だ。 これがずっと続けば、いいな。 675 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/04(月) 23 08 51.47 ID CR+GJ5Z2o [32/39] 【8月23日:朝】 ――――京太郎君は、ひどい子だ。 いつも皆の視線を集めている。 ほら、今日もまた。 シズちゃんも、憧ちゃんも、玄ちゃんも、灼ちゃんも。 京太郎君に視線を向けている。 無自覚な優しさ。 それに気づけば惹かれているのだ。 皆も。 私も。 それがとても嫌なことだ。 そう思う自分が居る。 最初は認めたくなかった。 嘘だ。 こんなことを考えるなんて、私じゃない。 きっと私の中にもう一人の私が居るんだ。 そうじゃなきゃ、あんなこと思わない。 皆が京太郎君に向ける顔。 その笑顔がとても汚いものに見えたなんて。 ああ、駄目。 そんなのは嘘にしか思えない。 でも。 こうも思うと、納得してしまう。 『皆は、敵なんだ』 その一言。 それだけで何も悩まず、断じることが出来る。 玄ちゃんも、シズちゃんも、憧ちゃんも、灼ちゃんも。 そして、もう一人増えた巫女さんも。 全部敵。 全部、敵。 820 名前: ◆VB1fdkUTPA[!red_res] 投稿日:2013/03/06(水) 23 59 15.57 ID xgRrhZ2go [2/2] そっか。 敵は、倒さなきゃいけない。 京太郎君を私から離してしまうのなら。 “○○”しても、離さなきゃ。 だって、京太郎君はあったかいから。 あったかいから。 他の人にそれを取られたく、無いなぁ。 ………そうだ。 取られたくないなら、取られない方法を取ろう。 例えば、京太郎君を取られないように隠しちゃうとか。 例えば、もうあの子たちが京太郎君の前に出れないようにしちゃうとか。 例えば、京太郎君が私を必要としてくれるようにするとか。 ふふふ、と。 口元をマフラーに隠して笑う。 そうだ、そうしよう。 いっしょに、あったかくなろう。 そうすれば、京太郎君だって。 京ちゃんだって、“私”から離れていかないよね? ね……? 823 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/07(木) 00 03 37.32 ID 7H4LaEISo [1/17] 【8月23日:昼】 朝。 俺はまた偶然と出会った巫女さんこと、神代さんと会話を交わした。 言ってることは何かとあれだったが、そこに悪意なんてものは無い。 むしろ何処までも楽しげで、微笑ましい気持ちになる。 そんな気持ちのまま迎えた、今日。 俺は穏乃と会話したり、また今では宥さんと会話していた。 やることはある。 というより、ここまで来ると慌てて動く方が逆効果だ。 決勝は明日。 それに備えるというのも、メンタル面での調整の仕事だ。 まぁ、と俺は思う。 穏乃が一番リラックスしているだろう。 逆に玄さんはまだ固い。 それを払拭するため、憧と灼さん、赤土さんが付きっ切り。 宥さんと共に過ごしている時間が長いのも、それが理由かも知れない。 しかし、あれだな。 なんというか、二人っきりってのは恥ずかしい。 宥さんがにこにこしてる、というのもある。 それもあるが、なんというか。 ……なんというか、宥さんが近い。 距離が妙に近いのだ。 ソファーは3人がけ。 余裕はあるけど、近いぞこれ。 宥「京太郎君」 京太郎「な、なんでしょう」 宥「……ごめんね、何でも無いの」 くすくす、と笑う宥さん。 からかわれた、のか? 子供っぽく笑う宥さんにそんな感情が浮かぶ。 いや、むしろギャップがあって非常にいいのだけれど。 それからまた時間は過ぎていく。 気づけば、宥さんは俺の肩に頭を預けて眠っていた。 ……やばい、ちょっとずつずれておもちが当たってる……!! 848 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/07(木) 00 28 51.67 ID 7H4LaEISo [4/17] 【8月23日:夜】 京太郎「………はっ!?」 いかん、寝てた!? 俺はソファーに背を預けたまま上を向いた状態で寝ていたらしい。 ゆっくりと、妙に固まった首を解しつつ曲げる。 そうだ。 宥さんが寄りかかってきて、動こうにも動けなかったからそのままにしていて。 気づけば、寝てた……のか? たぶん。 きっと。 俺は腕時計を見る。 だいたい、一時間くらいか? そんなには寝ては無いらしい。 そこまで考えて、体が違和感を感じる。 なんか、体に乗ってる。 視線を、下に。 見れば、そこには宥さんの顔。 ……ああ、そういうことか。 ずれて、俺にしな垂れかかってる感じなのか。 いやーっはっはっは。 京太郎「憧に見られたら殺される……!!」 宥さん!宥さん! お願いします! 起きてください!! ああくそ体全体があったっけぇな!! 宥さんの体やわらけぇなぁ!! しかも「ん…」とか色っぽい声漏れてますから! やめてください、しんでしまいます。 宥「あったかぁい……」ギュッ さらにきつくホーミタイ入りましたぁ!! 893 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/07(木) 00 56 04.16 ID 7H4LaEISo [10/17] 【8月24日:朝】決勝戦は朝~昼なのよー 決勝戦、当日。 思えば、遠くに来たものだ。 そう俺は思っていた。 決勝戦だ。 決勝戦。 この時点で、阿知賀の皆は全国において4位の地位。 そこに納まっている。 その道。 思い返せば数ヶ月しか俺には無い。 だけど、その中で皆が積んできた努力。 それは知っている。 努力した。 苦心した。 足掻いた。 上を向き続けた。 決して諦めなかった、時間だった。 その努力が。 願いが。 報われる時が来たんだろう。 俺は朝早くから自分の仕度を終え、一人牌譜を眺めていた。 今の俺が出来ることは無い。 これだって、落ち着くためだ。 ふぅ、と息を吐く。 こういう時、何か出来ればいいんだけどな。 一つのことに集中すると気がまぎれるし。 そう思ってたとき、部屋をノックする音。 はて、誰だ? そう思いつつ、俺はドアを開く。 そこには、シャツとスカート姿の宥さんが居る。 ……あれ? セーター着てないぞ? 宥「こ、こここにわすれれちゃっててて……!」ガクガク 京太郎「ちょ、取り合えず中に入ってください!」 身を抱いてガタガタ震える宥さん。 シャツ一枚だからこそ分かるおもち。 実にすばらである……って違う!! 974 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/07(木) 01 47 10.16 ID 7H4LaEISo [14/17] 俺は宥さんを部屋に招き、そして部屋を探す。 セーター、セーター。 あった、椅子の裏。 それを拾い上げて、俺は宥さんの元に。 ちょっと目を離した隙に人の布団に丸まってる宥さんの前にセーターを持っていくと、セーターがすっぽりと引き込まれていった。 あれだ。 巣穴にひまわりの種を溜め込むハムスターみたいな、そんな感じだ。 もぞもぞと脈動する布団。 内部から微妙に聞こえる衣擦れ音。 なんというか、うん。 青少年の育成に多大な影響を及ぼしそうな感じだ。 きっとそうだろう、そうに違いない。 しかし、その脈動は止まる。 それに思わず、不審顔。 はて、一体どうしたんだ? 宥「………すぅ…」 京太郎「寝ないでください!!」 宥「あう」 こ、この人。 油断も隙もねぇというか、なんか変だぞ!? 誰だって、負けたくない。 負けて悔しいと思わない人間なんて、いない。 その感情の変化する先。 それが怒りなのか、悲しみなのか、屈辱なのか。 それは千差万別、人それぞれだ。 玄さんは、その中では“悲しみ”へと感情が向かう人だった。 本選第二回戦でも、悲しみに包まれた人だった。 今回の、試合。 決勝卓。 それは言うならば、殲滅だった。 照さん―――宮永照。 彼女によって、決勝卓の先鋒は今まで以上の混沌を示していたのだ。 玄さんは火力を抑えた。 清澄―――片岡選手は火力を捨て、速度を上げた。 臨海―――辻垣内選手はその両者のサポートを受け、照さんを押さえ込んだ。 恐らく、千里山の園城寺さんや花田さん以上に。 だけども、それは届かない。 結果としては。 点を失う清澄と阿知賀。 少しながらも+出資に持ち込んだ臨海。 そして、2回戦、準決勝と同じように稼いだ白糸台。 それに明確に分かれた、試合だった。 絶対王者。 それがまさに白糸台なのだと。 そう示すように、無言で試合終了のブザーに耳傾ける照さんの姿が、印象的だった。 宥「―――それじゃあ、行ってくるね」 宥さんが立ち上がる。 その時、俺に小さく目配せ。 それが意味するものを理解して、俺も立ち上がる。 見れば、とぼとぼと。 歩いてくる玄さんが見えた。 宥さんを視界に、玄さんが移したと同時にぽたりと。 涙が零れ落ちる。 あんなに頑張ったのに、と――――そう叫ぶように。 玄さんが、宥さんの胸に顔を落としていた。 209 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/09(土) 22 07 55.35 ID jKLDaReGo [4/17] 《間もなく、決勝戦次峰戦が開始します。選手は卓に移動してください》 京太郎「……宥さん」 宥「うん……玄ちゃんを、お願いね」 アナウンス。 それと同時にゆっくりと、宥さんが玄さんの肩を押す。 引き離すように、しかし、優しげに。 玄さんはまだ泣いていた。 泣いていたが、自分のやるべきことも理解していた。 震える声で。 宥さんへ、笑いかけていた。 玄「がんばって――――お姉ちゃん!!」 宥「うん、お任せあれっ♪」 そう、お茶目に笑みを浮かべる宥さん。 それに小さく、玄さんが笑う。 そうして、宥さんが去っていった後。 俺は小さく笑みを顔に貼り付けたまま玄さんに話しかけようとして――――その表情に、体が硬直する。 玄さんの表情。 先ほどの小さな笑みはない。 あるのは、暗い感情だろうか。 恐怖とも言えるだろう。 自分の全てを否定された、そんな顔だ。 玄さんの全てを否定し、排除された。 そういう、試合だ。 今、玄さんは所謂虚脱状態。 無力感に包まれているのだろう。 言葉をかける、ということが出来ない。 俺は何も出来ないのだから。 今、この場で彼女を理解できる人である宥さんは試合へと行ってしまった。 だから。 だから、今の俺が出来ること。 それは――――。 京太郎「………玄さん、散歩にでも、行きませんか?」 210 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/09(土) 22 16 56.49 ID jKLDaReGo [5/17] 会場の外に出る。 少し曇り空。 もしかすると夕立になるかも知れないな、と思う。 前を行く俺。 後ろについてくる、玄さん。 暫く歩く。 歩いて、立ち止まる。 ベンチ。 そこに何も言わず腰掛けると、玄さんも隣に腰掛けた。 さて。 会場内に居るよりは開放的。 そう思って連れ出してみたが、どうしようか。 正直、ノープランだ。 ただ言えるのは、俺は女の子の涙が苦手であるということ。 そしてもう一つ。 俺には、これくらいしか出来ないということ。 気づけば、玄さんの肩を抱き寄せて。 俺は自然と、頭を撫でていた。 怒るかな? そう思ったけれど、そうじゃなくて。 静かに、とても静かに。 涙を流す、玄さんの嗚咽。 それが俺の耳に、響き渡っていた。 時間は、そろそろ中堅戦になるだろう。 でも、今は。 今くらいは、皆を信じてここに居たい。 玄さんが、笑顔で皆の下に戻れるように。 きっと。 { | | 〃〃 .. ; .. 〃〃 ! | } { i | |i ′ | } リ | 从 ____ 从 j } { | . {个 ... `ー´ ... 个 / リ ニタァ… { 八 乂........〕ト r<......} / 八 { \(⌒^..........`"""""´.........ノイ / \ 八 「`.................................................八 /"', 丶 / V V.............................................../ /......} ,. / √V V゙"*。.,.............................../ /"""`ヽ ′ / | V V i""""了i'""""/ / Y , 237 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/09(土) 22 38 00.94 ID jKLDaReGo [6/17] そうして、俺たちの夏は―――終わる。 決勝卓、決勝戦。 そこで起こる、一つの戦い。 その結果は、語るべきじゃない。 誰も、知っている。 そこには勝者と敗者。 そのどれかに分かれていたのだから。 一つ、最後に言うとすれば。 俺たち、阿知賀は。 全員が全員、笑顔で。 笑顔で、その結果を受け入れていた。 その事実が、あった。 ホテルへと戻る。 どんちゃん騒ぎをしてからで、皆部屋に戻っていた。 当然、俺も。 しかし、こう終わってしまうと寂しい。 花火も、桜も。 ぱっと咲いて、ぱっと散る。 そんな刹那的な輝きに魅せられる日本人の感性だろうか。 今もそんなものだ。 祭りは行くまでが一番楽しく、終わった後は空しい。 そういうのは、本当に楽しめたから。 きっと、そうだからだ。 京太郎「………はぁ」 ぼふん。 ベッドに倒れこみ、俺はため息を一つ。 これはこれで、妙な感覚だ。 俺だって、阿知賀の一員なんだ。 それを再度実感するような、そんな感覚。 きっと、来年も。 来年は、きっと。 京太郎「……って、ノック?」 なんだなんだ? 今朝に似たような展開があった気がするぞ? そう思いつつ、俺はドアの鍵を解除した。 239 名前: ◆VB1fdkUTPA[!red_res] 投稿日:2013/03/09(土) 22 40 47.84 ID jKLDaReGo [7/17] / `ヽ, / , ′ / / { ′ , / ′ { │ ′ │{ │ | | { ノ !八 トミ ! | } ―――こんばんは、京太郎君 │ { | | \ | l\ . | | } { | 从 |\|i \|\| \ | | } { | ! 斗云f f云ミ `| | } { | | しzノ しzノ | | } { | | 〃〃 .. ; .. 〃〃 ! | } { i | |i ′ | } リ | 从 ____ 从 j } { | . {个 ... `ー´ ... 个 / リ { 八 乂........〕ト r<......} / 八 { \(⌒^..........`"""""´.........ノイ / \ 八 「`.................................................八 /"', 丶 / V V.............................................../ /......} ,. / √V V゙"*。.,.............................../ /"""`ヽ ′ / | V V i""""了i'""""/ / Y ,. / | V | 乂___ノ ,乂___/ / / } ′ / | }ノ} | {_____} {_____{ { / 八. / { | } 八 V / { { .′ /.....\j } {/i{ 叭i jイ八` ∨ / 乂{ヽ{ /.............} ノ { 八 {...{ ´ \ V / /}.............八/\. /......\ {...V ヽ δ / }.........ノイ........... \. /.................`.....V } / ノ.................................. \ 264 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/09(土) 23 02 40.66 ID jKLDaReGo [8/17] 京太郎「ゆ、宥さん?どうしたんです、こんな時間に」 宥「ごめんね、昼間のことなの」 入っていい? そう尋ねる宥さんに俺は「部屋に変なものないよな……な?」と、自分の脳内を思い返し、どうぞ、と頷く。 今出てるのは何枚かの服と、雑誌。 それも週間漫画のそれだ。 問題ないだろう。 部屋に入る宥さん。 お茶でも入れますよ、と俺。 それににこりと、宥さんが笑った。 宥「ありがとうね、京太郎君」 京太郎「いえいえ、これくらいしか出来ませんから」 紅茶でいいかな。 そう考えたが時間を見て改める。 紅茶のカフェイン含有量はコーヒーよりも多い。 コーヒーにしておこう。 ミルク大目のカフェオレ仕立てにすれば、そんなに気にならないだろうし。 そんなこと思いつつ、俺は手元で作業を続けながら声をかけた。 京太郎「それで、昼間のことなんですけど……」 宥「うん。玄ちゃんに接しててくれたよね?玄ちゃん、それですっごく楽になったみたいなの」 京太郎「そうですか……うん、よかったです」 宥「だから、そのお礼を言いに」 えらく“らしい”理由だ。 となると、お茶は長いさせるような理由になってしまうか。 そうは思ったが、何か含みある。 そんな気配を感じた。 俺は少し身構えつつも、カップを渡す。 宥さんはそれを両手で受け取ると、「あったかい…」と。 そう漏らしていた。 275 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/09(土) 23 11 20.52 ID jKLDaReGo [9/17] 俺も一口。 砂糖は抑え目のカフェオレだ。 俺はこういうミルクたっぷりの砂糖少な目。 そういう飲み物を好む。 ココアの砂糖少な目ミルク大目とか、実に好物だ。 カロリーも抑えれて、なおかつ味もしっかり、カルシウム摂取も出来る。 効率的ではあると思う。 京太郎「それで、何ですか?」 宥「……終わっちゃったな、って思って」 終わっちゃった。 それが意味するのは今日の試合。 大会が、ということだ。 「そうですね」と俺。 一口、またカフェオレを啜り、「でも」と口を開いた。 京太郎「でも、また来年があります。来年には絶対に全国一位に……っ!!」 宥「……」 自分の喋る内容。 それに慌てて口を噤む。 そうだ。 宥さんは、三年生。 もう、来年は無い。 これが最初で―――これが最後だったのだ。 宥さんが笑みを浮かべる。 自然と、「すみません」と。 俺は頭を下げていた。 京太郎「すみません……俺、無神経なこと……」 宥「ううん、大丈夫……それでね、話はそのことなの」 京太郎「は、はあ……」 困惑する俺。 来年のこと。 それを言われると、俺は何のことだろうか、と考える。 そんな俺に、宥さんは微笑んだ。 宥「来年は、もう私が居ないから……玄ちゃんも、皆も……京太郎君が支えて上げて」 283 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/09(土) 23 19 31.06 ID jKLDaReGo [10/17] 京太郎「宥さん………」 宥「私は、皆とは一番付き合いが浅いから……それでも、玄ちゃんとはよく接せれたけど…」 つまりは、皆を支えて欲しい。 そう、宥さんは言っているのだ。 確かに、と。 俺は考える。 宥さんは、皆から頼りにされていた。 それこそ、本当のお姉さんのように。 でも、自分は居なくなる。 近い内に、確定した未来だ。 だからこそ、自分の分も。 宥さんは皆の支えをと、俺に頼んでいる。 そういう、ことなんだろうか。 京太郎「なんで、そんなに……」 そんなに、嬉しげなんですか。 そう問いかけようとして。 宥さんが俺の唇に人差し指を当てることでその先を言わせない。 そのまま、その指を自分の口元に、シーッ、のポーズ。 片目を閉じた宥さんが小さく、笑みを浮かべていた。 宥「―――私、お姉ちゃんだから」 京太郎「……!」 ……少し、どきりとした。 というかドキドキしてる。 宥さんの新しい面を多く見せられた。 そんな気分が、あった。 だから、だろうか。 俺は気づけば、口を開いている。 自然と。 宥さんの顔を、見つめて。 まるで引き込まれるように。 宥さんの手を、しっかりと握って。 京太郎「そんなこと、言わないでくださいよ!」 京太郎「俺が、宥さんと皆の絆を断ち切らせませんから―――!!」 293 名前: ◆VB1fdkUTPA[saga] 投稿日:2013/03/09(土) 23 28 28.33 ID jKLDaReGo [11/17] .| | |ハ | | | \ ||| .}′ \ヽ/ Ⅳ . _ハ ド、 |ヽ、| | ,\ ヽ _, ────―――――。 { 、 { ヽ 、____ ハ \ ー-- ̄>-- | | \ 、 ___, | \  ̄ ̄ ̄ ふと。 宥さんの唇が、歪んだように見えた。 だけど、次の瞬間には表情は違う。 まるでどう言えばいいか分からない。 そんな、そんなもやもやとした可愛らしい表情。 気のせい、か。 うん、きっとそうだ。 気のせいだろう。 俺は未だに宥さんの手を握っているせいか、少し恥ずかしげな宥さんと目がまた合う。 慌てて、手を離す。 少し、目を逸らしてしまう。 くそ。 何だ俺、顔赤いぞ。 そんなことを知ってか知らずか。 宥さんはことん、と。 俺の肩に、まるでそれが当然のように。 ゆっくりと頭を預けて、呟くのであった。 宥「あったかい……」 《END:限りなく自分の手を汚さないで男を墜とす方法その1》